30日(日)に行われた初開催のインドGP決勝レースは、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)の勝利で幕を下ろした。ベッテルはポールポジションからスタートし、最終ラップにファステストラップをたたき出す活躍でシーズン11勝目。2位にはジェンソン・バトン(マクラーレン)、3位にフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が入っている。

小林可夢偉(ザウバー)は17番グリッドからスタートを切るも、ルーベンス・バリチェロ(ウィリアムズ)やティモ・グロック(ヴァージン)との接触によりマシンダメージを負い、オープニングラップを走り切ることさえできずにリタイア。ザウバーはコンストラクターズ選手権でトロ・ロッソに並ばれてしまい、残り2戦でできる限り多くのポイントを拾うことが求められる。

レースを終えたドライバーたちのコメントは以下のとおり。

【レッドブル】

セバスチャン・ベッテル(優勝)

 

「僕たちにとってすごくいいレースだったし、楽しめたよ。ジェンソン(バトン/マクラーレン)が常に4秒ぐらい後ろにいてバトルをしていたわけだけど、ピットストップ周辺になるとギャップを縮めてくるから変な感じがした。ピットボックスへの進入を激しくプッシュしてみたんだけど、どうやら少しタイムロスがあるみたいだから理解しておかないとね。コースではタイヤを最後まで十分にもたせておくことが重要だったけど、すごくスムーズなレースだった。マシンは本当にいいバランスだったし、今日は最高のレースになったんだ。今シーズンここまで素晴らしい仕事をしてくれているチーム全体とルノーに感謝したい。でも、今日は複雑な感情を抱いているんだ。インドGPの初代ウイナーになれたことはすごく誇りに思っているけど、一方で最近、僕たちは2人の仲間を亡くしている。ダン・ウェルドンのことはよく知らなかったけど、彼はモータースポーツ界におけるビッグネームさ。マルコ・シモンチェリとは今年知り合ったんだけど、僕らは彼らの家族のことを思っているよ。僕たちはリスクに対処する準備をしているけど、何も起きないことを祈っているんだ。この国はヨーロッパとはすごく違ってとても印象的で、感銘を受けた。目と耳に注意を払っていると、人々がどうやって対処したのか学習することができる。たくさんの人がいる大きな国だけど、彼らはハッピーに過ごして人生を楽しんでいるよね。人生って結局のところ、銀行口座にいくら預けているのかじゃなくて、友情とか感情、思いが大事なんだ。だから、ここにいる人々はいろいろな意味で富んでいるし、僕たちもそれから学べるね。素晴らしいレース、素晴らしいイベントだったし、サーキットはファンタスティックだった。インドのたくさんの人々に感謝したい」

マーク・ウェバー(4位)

「レース中盤で表彰台フィニッシュの可能性を逸してしまった。今シーズン、よくある話だ。各スティントの終盤にいいペースを発揮できなくて、タイヤを使いはたして戦略を機能させられなかった。よってピットに早めに入らなきゃいけなくなり、戦いが難しくなってしまったんだ。最終的には、十分な速さがなかったってことだろう。各スティントの序盤はそれなりにペースがあったんだけど、だんだんとライバルたちに後れを取ってしまった。各スティントの終盤にマシンバランスが少し苦しくなるんだ。フェルナンド(アロンソ/フェラーリ)とはいいファイトができたけど、マクラーレンとフェラーリは第1スティントですごく強力で、ジェンソンには1周目のバックストレートでかわされてしまった。最初の数周は彼と比較しても速さを発揮できたけど、その後はバトルすることでタイヤに負担が出てきたんだ。だから残念だったけど、これからアブダビに向かうことになるよ」

クリスチャン・ホーナー(チーム代表)

「史上初のインドGPで勝利することができ、チームにとって輝かしい結果になった。セバスチャンは今日も完ぺきに事を進め、素晴らしい戦略、いいピットワーク、そしてすべてが彼にとって適切だったことで完全無欠なドライブを見せた。われわれとしては一生懸命阻止しようとしたのだが、彼は再びレースの最終周でファステストラップをたたき出している。マークはフラストレーションのたまる午後を過ごした。スタートは良かったのだが、残念ながら1周目にジェンソンがパッシングを成功させ、その後のマークはフェルナンドとのレースを戦うことになった。2回目のピットストップではフェルナンドよりもタイヤに関してトラブルがあり、ピットに入る必要があった。残念ながらハードタイヤでのアウトラップでは強力なパフォーマンスを発揮できず、彼を前にとどめておくことができなかったのだ。彼は最高の努力を注いだが、フェルナンドをかわせなかった。それでも1位と4位という結果により、100%の信頼性発揮を継続している。昨日はチームの年間ポールポジション獲得回数の記録を樹立したが、セバスチャンは今日、グランプリにおける最多リードラップという2つ目の記録をマークした」

【マクラーレン】

ルイス・ハミルトン(7位)

「フェリペ(マッサ)との接触はどうにもならないことだった。自分に非があるとは思わなかった――レーシングインシデントだよ。1分間の黙祷の直前、グリッド上で彼と並んで立っていて、僕は腕を回してこう言ったんだ。”今日はいいレースにしよう”って。今も彼のことをすごく尊敬している。レース中、右曲がりの時にクルマにバイブレーションがあるように感じた。フロアが地面をこすっているような気がしたんだ。必死でプッシュしていたけど、パフォーマンスは伸びなかったから原因を見つけなければいけない。イベントフルな1年になっているけど、まだレースは残っている。その両方でできる限り多くの選手権ポイントを取れるように努力するよ。ジェンソンはいい仕事をしていたから、速さはあった。次のレースでは僕もそれを引き出せるようにしないと」

ジェンソン・バトン(2位)

 

「チームの努力に関して、今日は全て正しいことをした――勝つにはクルマの速さがちょっと足りなかった。いいスタートで、1周目でポジションを上げ、後は5周か6周マーク(ウェバー)を抑えることに集中した。たぶん、彼はリアタイヤを”壊した”んだと思うけど、おかげでギャップを築くことができた。次にセブ(ベッテル)に照準を合わせたけど、彼を倒すのはとても難しかった。最後のピットストップでセブより早くハードタイヤに履き替えるのはリスクがあったけど、トライしなければいけなかったんだ。結果的には成功して、さらに0.3秒差を縮めることができた。クルマは本当に良かった。セブがソフトでリズムをつかむまでに、僕はギャップを2.8秒まで削ったんだけど、それでも足りなかった。でも僕らにとってすごくいいリザルトだ――それに最善を尽くしたと思う。この週末全ての経験を楽しんだよ。本当にすごいサーキットだから、全ドライバーが来年戻ってくるのを楽しみにしていると思う。速いし流れがいいし、全てがそろっている。僕の好みのど真ん中だよ。インドの人々は僕らをすごく歓迎してくれた。こんなに大勢の人たちの笑顔は見たことがない。観客も素晴らしかった。これからF1がインドで育つことを願っているし、来年はもっとたくさんの人に来てもらいたいね」

マーティン・ウィットマーシュ(チーム代表)

 

「ジェンソンは素晴らしいスタートで、最初の数コーナーをうまく抜けた。4番グリッドから1周目の終わりには2番手に浮上していた。レースを通してその優れたドライビングを維持し、必要な場所でタイヤウエアを管理しつつ、素晴らしいペースを保ち続けた。セブを攻撃するには至らなかったが、クルマのベストを引き出し、ほかの人々を正々堂々と倒した。ルイスはフラストレーションのたまるレースだったが、フェリペとの接触からよく挽回し、価値ある6ポイントを手に入れた。フェラーリとの接触でルイスのマシンに――ピットで交換したノーズコーン以外――ダメージがあったかどうかは定かではないが、彼とジェンソンが獲得してくれた24ポイントによって、ボーダフォン・マクラーレン・メルセデスは2011年コンストラクターズ選手権2位の座を獲得した。目標は常にもう1つ上――優勝――であり、2位では物足りない。しかし、それでもそのポジションを確保できたことに満足だ。最後になるが、2011年インドGPは大成功だったと思う。華やかなスペクタクルと国際スポーツカレンダーへの輝かしい登場だ。次に向かうはアブダビ、そしてブラジル。ボーダフォン・マクラーレン・メルセデスはその両グランプリで勝利を目指して最善を尽くす」

【フェラーリ】

フェルナンド・アロンソ(3位)

 

「インドがF1デビューを果たしたこのレースで表彰台に上ることができて素晴らしいし、新しいトロフィーを持ち帰ることができてうれしいんだ。でも、今日は対照的な感情を持つという意味で特別な1日さ。実際、表彰台に上ったとしても、僕たちの2人の仲間、2人の特別な人であるダン・ウェルドンとマルコ・シモンチェリへの悲しい思いを消すことはできない。このレースによってドライバーズ選手権2位を得る可能性がまだ残ることになったけど、今のマクラーレンは素晴らしい状態だから、ポイント差がわずか13とはいっても本当に難しいよ。紙上では、僕らは2台のレッドブルと2台のマクラーレンに続く位置にいることは分かっている。もし何か普通じゃないことが起きた場合、僕らは表彰台に上れるんだ。今日はチームが最高で、スタートのわずか20分直前に判明した問題に対して対処してくれたよ。スタートは特にいいわけじゃなかったから、バトン(マクラーレン)が僕を抜いていったんだ。その後はウェバー(レッドブル)に近づこうとし、彼が少しペースを落としたことで背後に忍び寄ることができた。僕は彼よりも数周長くコースにとどまり、前に出たんだ。忍耐が報われたね。これからアブダビに向かうわけだけど、そこでのレースは普通とはちょっと違うよ。多分レースの前にゴルフをしてリラックスするためにフェラーリ・パークに行くだろう。日曜日の夜はまだ手にしていないトロフィーを頂戴するために頑張るさ」

フェリペ・マッサ(リタイア)

 

「こんな形で週末が終わってしまったんだ、言えることなんてほとんどない。今日は表彰台争いができるペースを発揮していただけに、レースを完走できなかったことには本当に不満を感じている。ハミルトン(マクラーレン)との接触については、僕に処罰を与えたレーススチュワードの意見に賛成できないと言うしかない。僕はただ理想的ならインを守ってブレーキングを限界まで我慢し、ラバーが乗っている路面にとどまっていたんだ。僕にこれ以上何ができるって言うんだい? 今年、ハミルトンが僕に突っ込んできた回数は数え切れない。過去には彼と話そうと試みたけど、彼は興味を示さなかったからね。でも、もうこの話はおしまいにして今シーズンの残り2戦のことを考えたい。アブダビにはサーキットの横に素晴らしいテーマパークがあるからフェラーリにとって第2の母国レースになるし、インテルラゴスに挑むというのは僕にとって常に意味があることなんだ。このインドへの旅をできる限り早く忘れたいけど、この国のせいじゃないことは間違いないよ!」

ステファノ・ドメニカリ(チーム代表)

 

「今回のグランプリで得られた結果は甘酸っぱいものだ。一方ではフェルナンドが表彰台に上ったことから満足感を得られるが、この結果はシーズン終盤のわれわれの状況を考える限り、最も現実的な目標だろう。再び彼は素晴らしいレースを戦い、ラップごとに争って再びトロフィーコレクションに新しいものを追加することができた。しかし、フェリペに起きた事柄については落胆を感じている。今日の彼はいいペースを発揮しており、好ましい結果を手にできたはずだ。ハミルトンとの接触については、フェラーリとしてはスチュワードの判断に敬意を払うがわれわれは異なった見方を持っている。確かに勝利を争う速さはなかったが、このシーズン終盤については誰もが2012年シーズンに対して重要なレースであると認識している。たくさん学習しており、これを残り2戦も続けたい。最後に、近い将来に代表的なマーケットになるはずのインドで行われた初めてのレースで、フェラーリが表彰台に登れたことには大変うれしく思っている」

パット・フライ(シャシー部門ディレクター)

 

「インドでの今週末の戦いには、さまざまな要素が関係している。今日も再びサスペンションの問題があったが、今回はフェリペのマシンの左側に発生した。最初の分析では、ハミルトンとの接触によって破損が引き起こされたという状況だ。それがタイヤパンクチャーに発展し、縁石に乗り上げた衝撃がとどめを差した。フェリペのマシンに使っていたフロントウイングは多大なる興味を引き付けているが、ある特定の状況になると限界に達する可能性があるものであり、その状況から判断して異なったスペックのウイングに変更することを決断したのだ。レースでは戦略により直接的なライバルよりもできるだけ長くコースにとどまろうとした。スタートでバトンに対して失ったポジションをウェバーから取り戻すことができ、フェルナンドは表彰台に上ったのだ。正直なところ、われわれの今日のパフォーマンスは勝利するには値しなかった。ハードタイヤを履いたのはバルセロナ以来だが、ペースは悪くなかった。これはシーズンを通じてマシンに投入した改善の兆候であり、シーズン序盤は本当に苦しんだ部分だ。今のわれわれは2つの事柄において作業しており、将来に向けて有益な学習を培っている。さまざまなチャンスがあるのであれば、われわれはそれを生かせるはずだ」

【メルセデスGP】

ミハエル・シューマッハ(5位)

 

「今日のレースにはもちろん満足している。自分たちに望める最大限を達成できた。チームとしてもポテンシャルを最大限に発揮できたと思う。5位と6位は僕たちにとって最高の結果だ。僕のマシンはレースを通して本当に良かったし安定していた。スタートでは自分の戦略がすべてうまくはまったんだ。最初の2つのコーナーではKERSを使いたくなかったからわざと使わず、いくつかポジションアップが可能だと考えていたロングストレートまで温存した。第2スティントはタイヤをうまく管理できたから長くコースにとどまった結果、5番手を手に入れられた。今の僕たちに重要なことはプッシュし続けて改善すること。今日はそれができたと思う。初のインドGPのオーガナイザーには心からの賛辞を送りたい。今回が素晴らしいデビュー戦だったと言うのはきっと僕だけじゃないはずだ」

ニコ・ロズベルグ(6位)

 

「チームの素晴らしい結果には満足していいと思う。ガレージの皆にはふさわしい結果だ。グリッドポジションから順位をひとつ上げられたこともうれしい。だけど、今日は戦略が完ぺきとはいかず、2回目のピットストップで何秒かタイムを失ったからマイケル(シューマッハ)の前をキープできなかった。レース終盤はいいペースだったし、必死にプッシュしたけれど、残り数周じゃ彼に追いつくのは不可能。でも、残りの2戦でもこの素晴らしい結果を繰り返す自信はある。僕たちにとっては素晴らしいインドGP初戦だった。ファンの皆がレースを楽しんでくれているといいな。来年また戻ってくるのが楽しみだ」

ロス・ブラウン(チーム代表)

 

「今日はドライバーもチームも本当に堅実なレースを戦った。5位と6位を達成したことはとてもうれしい。マイケルもニコも、そしてエンジニアたちもレースに向けてマシンを仕上げることに集中し、タイヤの力を最大限に引き出す見事な仕事ぶりだった。今週末は今のマシンが持つ力をすべて引き出せたと思う。われわれにとっては2人のドライバーともエキサイティングなレースだった。今回はマイケルが上位だったが、レース中に2人がどれだけ接戦だったかはご覧いただけたはず。ニコが履いた2セット目のタイヤは若干遅く、長めにコースにとどまったマイケルが5番手に浮上した。チームにとっては本当にいい結果。今週末の働きぶりには心から満足している」

ノルベルト・ハウグ(メルセデス・ベンツ・モータースポーツ副社長)

 

「今日は自分たちが今現在持つテクニカルパッケージを考えるとチームにとっては強力な結果だったと思う。でき得る最高の結果を達成したことは誰もが喜んでいるだろう。ラップタイムはレースを通して一貫していたので、これはタイヤをうまくマネジメントし、コースに合うセットアップを見いだせていたことを意味する。もちろん、ドライバーたちが最高の仕事をしてくれたこともある。11番手スタートで5位フィニッシュはマイケルも満足しているはずだ。彼はスタートで3つポジションを上げ、一貫していた長めの第2スティントがニコの前に出ることを確実にさせた。彼(ニコ)も今日は素晴らしい仕事をしてくれている。2人のドライバーともレースを通して同じようなラップタイムを刻んでいたので、それによって可能な限りの成果を挙げられた。今回の初のインドGPは本当にものすごいイベントだった。ここはファンタスティックかつチャレンジングなレースコース。グランドスタンドを埋め尽くしたファンたちが醸し出す熱狂ぶりは最高だ。今回の新しいイベントを開催するために尽力したオーガナイザーとジェイピー・グループ、そしてバーニー・エクレストンとFOMに心からの感謝を。新たな国での初レースにこれ以上を望むことなどできまい。今は次のアブダビGPを楽しみにしている。チームの共同オーナーでありパートナーであるアーバーのホームレースだ。今回と同じような結果を残せるよう願っている。5位と6位を最終目標にしているわけではないが、でき得る最高の結果を残せたことには満足している。来年、さらに前進するにもこれを基礎にしていける」

【ルノー】

ブルーノ・セナ(12位)

 

「僕にとっては複雑なレースになった。素晴らしいスタートを決めて4つもポジションを上げることができたから、そのことはうれしかったよ。でも、残念ながらKERS(運動エネルギー回生システム)の問題を抱えてしまったから、その状態でレースを戦うのは本当に難しい状況となった。スタートは力強かったけど第1スティントのその後は残念なものだったけど、別のタイヤを履いた第2スティントはいいものになった。ポイント圏内に入る可能性はあったけど、これから戦うアブダビで何が起きるのか楽しみにすることにしよう」

ヴィタリー・ペトロフ(11位)

 

「ハードタイヤを履いていたことを考えれば、スタートは良かった。早めにピットストップを行ったんだけど、クラッチ操作をミスしてしまってなかなか発進できず、時間をロスしたんだ。これによってセルジオ(ペレス/ザウバー)とフォース・インディア勢の前でコースに戻るというプランがダメになってしまった。彼らの直線スピードは僕のマシンよりも速かったからオーバーテイクは不可能だったけど、パスしようと死に物狂いで攻めたよ。ひどいオーバーステアに悩まされてドライブが困難になり、縁石に乗り過ぎてしまいターン9でオーバーランして芝生に乗りかけたんだ。マシンのコントロールを失いそうだったけど、幸運にもまとめられた。かなり大きな場面だったよ」

エリック・ブーリエ(チーム代表&マネージングディレクター)

 

「今日は残念だったが、今週末はチャンスを無駄にしてしまった。このサーキットにおいてわれわれに速さがあったことは至極明確なことであり、チームにとって真のチャンスがあった。フリー走行ではその可能性を証明できたが、必要な時に速いラップタイムを残すことができなかったのだ。いい形でシーズンを終えるためにも、残りの2戦をチームとして共に戦う必要がある」

ジェームズ・アリソン(テクニカルディレクター)

 

「今日は8位と9位でゴールすることが可能なマシンだっただけに、ノーポイントでレースを終えるのは残念だ。予選で残念な走りだったこととヴィタリーが前戦の影響でペナルティを受けていたことで、後方からのスタートになった。このようなダメージがあったものの両者はいいスタートを決めたのだが、その後のレースは両ドライバーにとって残念なものになった。ヴィタリーがクリーンな場所で走れるように戦略を変更したのだが、いいペースを発揮するためには重要な決断だった。しかし、1回目のピットストップでの彼のクラッチ操作に問題が発生したことで、彼に対して好ましい影響が及ばなくなってしまった。これにより、彼は4周目にペレスの後ろでコースに戻ることになり、残りのレースでも抑えられてしまったのだ。ブルーノは第1スティントの序盤は良くなかったが、8周目に発生したKERSの問題のせいだ。レース終盤の20周ではペースを取り戻したが、すでにポイント圏外でヴィタリーの後ろを連なって走ることしかできなかった」

【ウィリアムズ】

ルーベンス・バリチェロ(15位)

 

「スタート後、1コーナーでノーズを失ってしまったので予定外のピットインを強いられた。かなり遅れてピットから出ることになったから、それで最初からレースが台無しになってしまったよ。その後はタイムロスを抑えるために戦略を1ストップに変更しなければならなかった。多少取り戻せたけど、ポイントを取れるほどではなかった。タイムは良かったしタイヤのデグラデーションも問題なかったから、もっとうまくやれたはず。残念だよ」

パストール・マルドナド(リタイア)

 

「今日はギアボックスにトラブルが起きてしまったけど、正確な原因はまだ分かっていないから調べないといけない。それ以前の僕のペースは良く、タイヤもきちんと機能していた。不運だよ。ラスト2戦に期待するしかない」

マーク・ギラン(チーフオペレーションエンジニア)

 

「スタートでルーベンスが小林(可夢偉)に対してラインを守ろうとして、パストールのマシンのリアを引っかけた。ルーベンスはフロントウイングを傷め、ピットイン。ソフトからハードタイヤに変えた。ペースはずっとどちらのコンパウンドでも良く、これまでのグランプリと比較して明らかなパフォーマンス改善が見られた。パストールは力強いレースをしていたが、ギアボックストラブルで早々にストップしてしまった。これから原因を特定する」

【フォース・インディア】

エイドリアン・スーティル(9位)

 

「とてもいいレースだったし、今日の2ポイント獲得は満足していいと思う。序盤はちょっとオーバーステア気味でマシンのリアが苦しくて、今日は僕たちよりも少し速かったトロ・ロッソ勢を抑え切れなかった。でも、第2スティントと第3スティントはマシンバランスが良くなって、ザウバー(のペレス)は終盤もずっと抑えられた。ブエミのリタイアでひとつポジションを上げられたのは幸運だったね。たぶん9位は今日のマックスだと思う。今夜、ビジェイ(マルヤ)が笑顔だといいな」

ポール・ディ・レスタ(13位)

 

「今日はアグレッシブな戦略を採り、序盤にセーフティカーが導入されることを願いつつハードタイヤ(コンパウンド)でスタートすることにした。序盤にハードタイヤを履くのはギャンブルだったけど、もしそうなれば(セーフティカー導入があれば)ピットストップ1回分を得するし、レースはソフトの3セットで戦えるからね。タイヤが摩耗し出すのが早く、その影響で3回ストップしなきゃいけなかったけど、レースの後半は良くなった。エイドリアン(スーティル)が1ポイントをゲットできたことは素晴らしい。チャンピオンシップには価値あるポイントだ。そのために僕たちは戦略を分けたんだからね」

ビジェイ・マルヤ(チーム代表)

 

「今日のインドGPは最高のイベントだった。すべてのファンが私と同じくらい楽しんでくれていることを願う。目標だったポイント獲得を、エイドリアンの見事なドライブによる9位入賞で成し遂げられた。ポールも活躍したとはいえ、セーフティカー導入の可能性を踏まえたアグレッシブな戦略を採っている。結局、機能しなかったわけだが、カバーしておくべきことだった。今回の2ポイントはチャンピオンシップ争いにおいて重要な得点であり、サハラ・フォース・インディアが初のインドGPでポイントを記録できたことをうれしく思う」

「2012年のドライバーに関しては今週説明したように、アブダビGPまでにドライバーたちに連絡する予定だ。すでに3人の優秀なドライバーがいるので、決断は簡単とはいかないだろう」

【ザウバー】

小林可夢偉(リタイア)

 

「残念ながら、今日の僕のレースは非常に短いものになってしまいました。スタート後に後ろから押されてしまい、すぐにマシン後部から煙と火が出てしまったんです。大きなダメージがあるのは明らかだったので、マシンを止めてエンジンを切らなければなりませんでした」

セルジオ・ペレス(10位)

 

「今日は1ポイントを稼げてすごく満足している。金曜日にミスして3グリッド降格処分を受けたから、少なくともそのお返しをすることはできたかな。今日は最高の戦略を持っていたよ。リスクがある作戦だったけど、チームがいい仕事をしてくれたから機能したんだ。ハードタイヤを履いたのは最初の1周目だけだった。そのピットストップの後、トラフィックに引っかかってしまったよ。第1セクターにはかなりオイルがまかれていたから、セーフティカーが出ることも予想していたんだ。それでも、ポール・ディ・レスタ(フォース・インディア)をパスしてからはプッシュすることができた。最初に履いたソフトタイヤはよかったよ。2セット目のソフトを温めるのは少し苦しくて、エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)が本当に速かったから彼を捕まえられなかった。全体的に言うと予選ではマシンのポテンシャルを発揮できなかったから、改善しなきゃいけないってわかっている」

モニーシャ・カルテンボーン(CEO/最高経営責任者)

 

「今日は1ポイントを獲得できて大満足ですが、スタートした位置を考えればなおさらそうです。セルジオは素晴らしいドライブを見せ、多大なるファイティングスピリットを見せてくれました。可夢偉のレースが第1コーナーで終わってしまったことは残念です。今日のわれわれは戦えることを証明しましたし、この姿勢は残り2戦でも同様でしょう。素晴らしいイベントを組んでくれた主催者を祝福しますし、暖かく歓迎してくれたインドのファンにも感謝したいです」

ジャンパオロ・ダラーラ(トラックエンジニアリング責任者)

 

「第1コーナーで事故に巻き込まれた可夢偉のことは残念に思う。この接触でラジエーターにダメージが発生し、オイルがすべてなくなりストップを余儀なくされたのだ。セルジオについては異なった戦略を展開した。彼はハードタイヤでスタートし、1周を走ったところでタイヤを交換した。力強くドライブした彼は1つずつポジションを上げていったのだ。昨日のQ2で新品のソフトタイヤを使わないのはいい判断だったので、今日のために2セットのニュータイヤを残すことができ、常にアタックすることができた。昨日は悪い1日だったが、巻き返すことに成功したのだ。チーム全体の雰囲気のためにもいい結果だ」

【トロ・ロッソ】

セバスチャン・ブエミ(リタイア)

 

「今日のことは本当にガッカリだ。昨日は最高の予選だったし、今日もとてもいいレースを走っていたのに。マシンが止まったとき、僕はハミルトンをパスしたところだった。つまり8番手に上がっていたからトップ8フィニッシュはいけたはずなんだ。あれだけ有望な状況でリタイアにノーポイントなんて受け入れるのが難しい。でも、ポジティブな面を見るとすれば週末を通してペースが良かったから、韓国で示した前進を証明できたと思う。だからこれからもこの方向性でがんばっていって、残りの2レースではまたポイントを取りたい」

ハイメ・アルグエルスアリ(8位)

 

「チームの全体的なパフォーマンスに本当に満足している。今回のレースは僕たちにとっていいレースだったし、ペース自体は韓国で示したのと同じくらい速かった。そのおかげで(ブルーノ)セナとスーティルをパスできたんだ。それにザウバー勢よりも上位だったから、この結果がラインキングのポジションに反映されていると思う。ルノーを上回れたことも励みになる。今回もチームはすべてのセッションやピットストップの準備を整え、素晴らしい仕事をしてくれた。正しい道を進んでいるんだと思う。4点を獲得して(コンストラクターズ選手権)でザウバーと同点に並べたことはうれしいね。自分たちがいい仕事をすれば彼らより上でシーズンを終えられるだろうから、この先の2レースを本当に楽しみにしている。セバスチャン(ブエミ)がフィニッシュできなかったことは残念だし、彼もチームもガッカリしている。でも、きっと彼はすぐに入賞できると確信している」

フランツ・トスト(チーム代表)

 

「9番手と10番手でスタートしたのに1周目にハイメ(アルグエルスアリ)が11番手、セバスチャンは12番手になってしまった。だが、10周目と12周目にそれぞれがセナをオーバーテイクする素晴らしい仕事をしてくれている。その後、今度はスーティルを14周目と15周目に料理する見事さだった。そこからはブエミが強力なペースを発揮し、とてもいいラップタイムを刻んでいたにもかかわらず、テクニカルトラブルによって離脱した。原因は調査する。スーティルの前に出るとペースを上げたハイメは以降も素晴らしい走りだったし、チームもピットストップをうまくやった。コンストラクターズ選手権の正式なラインキングでは彼らの方が上位だが、今日の4ポイントでザウバーに追いついている。さらにフォース・インディアとのギャップも少し縮められた。残りの2戦にしっかりと集中していかなければならない。うまくやってさらにポイントを獲得するチャンスはあるはずだ。最後に、初のインドGPのオーガナイザーは本当によくやったと思う。おもしろいデビューイベントだったし、インドはF1マップの将来をつかんだようだ」

【ロータス】

ヘイキ・コバライネン(14位)

 

「今日もまたいいスタートだった。過去2戦ほどじゃなかったかもしれないけど、ターン1と3のトラブルを避けて、そこからはすごくいいレースができた。一時は10番手を走行していて、クルマはずっといい感触だった。最初のストップを終えてもなお圏内に入っていて、燃料が軽くなるにつれて前のセナのペースについていきながら後続とのギャップを保てた。でもハードに交換してからはペースの維持が難しくなった。それからブルーフラッグが出ているにもかかわらず、HRTにはかなり長いこと抑えられたよ。彼らはルイスの邪魔もしていたし、僕も大きくタイムロスした。彼らのことがなくてもこれ以上上でのフィニッシュはできなかったと思う。でも僕らはできるだけのことをして中団勢と戦っている。僕もチームもいい気分だよ」

ヤルノ・トゥルーリ(19位)

 

「またしても不運だ。スタートはかなり良かったけど、ターン3を出るところでHRTの1台に追突されて、基本的にそこで僕のレースは終わってしまった。パンクしていてピットに戻るのにほぼ1周し無ければならず、そこからではどうすることもできなかった。バランスが完全におかしくなってしまっていたから、ヒットされた時にフロアにもダメージがあったと思う。全然タイムが出せなかった。でもチームにとってはいい週末だった。信頼性があったし、ヘイキのレースでのペースも良かったから、ラスト2戦ではもう少し幸運を願うよ。そして今年のチャンピオンシップで10位を確保したい」

マイク・ガスコイン(CTO/最高技術責任者)

 

「複雑な結果だ。残念だがヤルノのレースは実質的に1周目でHRTに追突され、リアのパンクチャーを起こしてフロアにダメージを負った時点で終わってしまった。今日彼にできたことは確実にマシンを最後まで持ち帰ることだけだった。ヘイキは2ストップ作戦で力強いレースをしてくれた。最初の2スティントはソフトタイヤ、最後はハードを使った。彼は最後まで中団で戦っており、今日も良い位置でフィニッシュした。今回もシーズンを通したチームの進歩を証明し、2011年の良い締めくくりに向けて順調に進んでいる。残るレースはあと2戦――初ポイントを記録するチャンスもあと2回だが、それ以上に重要なのはランキングを10位で終えることだ」

リアド・アスマット(グループCEO)

 

「最初にチームを代表して、本当に魅力的なインドGPを成功させた『Jaypee Group(ジェイピー・グループ)』と関係者の素晴らしい仕事をたたえたい。われわれとしてはレースの進行に満足している――ヘイキは今日も素晴らしい走りを見せ、周囲のマシンとのレースのチャンスを最大限活用した。ヤルノはいいスタートだったがHRTに衝突されてしまい、不運だった。だがこの週末われわれにとって重要だったのは、また1つレースを消化し、10位フィニッシュに一歩近づいたことだ。それが今シーズンの主要ゴールであり、すぐそこまで来ている」

【HRT】

ナレイン・カーティケヤン(17位)

 

「最高のグランプリになったし、この素晴らしい経験を本当に楽しむことができた。母国グランプリで17位に入れたけど、チームメイトとロータスの1台を抑えてゴールできたことは満足だし、これこそ僕たちのマシンに願っていた結果なんだ。ペナルティを受けてしまったのは残念だけど、それがなければもっといいレースができていただろう。でも、いいスタートが切れて、その後にフロントウイングを傷めたけど、いいリズムをつかんでいいレースを完走できた。初めてのインドGPで完走できたのは信じられないような気持ちだし、直接的なライバルたちに対して競争力を発揮できたことはすごく重要だよ」

ダニエル・リカルド(18位)

 

「序盤の数周は最高とは言えなかったけど、その後は何台か抜くことができた。その数周後にナレインをかわし、いいリズムをつかめたんだ。第1スティントはすべてがうまくいき、マシンバランスも良くてタイヤもいいパフォーマンスを発揮してくれたから満足している。第2スティントでは数周たってからマシンのフロント部分に違和感が出てきた。左から右にいくらか動いてしまう感じで理由はまだ分からないけど、パンクチャーだったのかもしれない。それによって緊急ピットストップを行わなきゃいけなくなりタイムロスがあったから残念だ。第3スティントでは、ペースを見出してからはかなりコンペティティブに走れた。それ(パンクチャー)によってレースのリズムが影響を受けたけど、次はこういったことが発生しないように期待したい」

コリン・コレス(チーム代表)

 

「今週末はチームがとてもいい仕事ぶりだったが、これこそ最も重要なことだ。ペナルティを受けてしまったが、ナレインとダニエルは本当にいいペースを発揮していたのでレースには高い期待を持っていたのだ。彼らは素晴らしいスタートを切り、1周目の事故から逃れた。両者ともにいいペースだったし、2台のHRTが中団を走っているのを見られたのはファンタスティックな気分だ。青旗が振られたことで路面が汚れている部分を走行しなければならず、タイヤのデグラデーションが大きいものになったので戦略変更を強いられた。それに加え、ダニエルの右リアホイールにはハブアッセンブリの問題が生じ、静止時間が長い緊急ピットストップを強いられた。これによって上位での完走を果たせなかったが、全体的には今週末の流れに満足しているし、母国グランプリで素晴らしい経験を積むことができたナレインに対して本当にハッピーに感じている。彼が最高の週末を過ごし素晴らしい結果を残したことを誇りに思う。ダニエルも3日間を通じていい仕事ぶりだったし、レースでもさらに一歩前進することができた」

【ヴァージン】

ティモ・グロック(リタイア)

 

「昨日の残念な予選に続いて今日もまた不運な1日だった。アウトサイドからターン1に入ったら、突然目の前に破片が飛び散ったんだ。通常より少し早めにブレーキングしてターンしたら、突然小林可夢偉が僕にまっすぐ突っ込んできて、クラッシュを避けられなかった。フロントウイングを傷めてしまったので交換のためピットインし、クルマの左サイドにもかなりのダメージがあるのが分かったから止まることにした」

ジェローム・ダンブロジオ(16位)

 

「最終的に僕らはやるべきことをやり遂げた。チームの戦略は素晴らしかったし、僕はギャップを縮めようとハードにプッシュした。でも楽な週末じゃなかったよ。タイヤに関しては少しおかしな感じだ。デグラデーションなしで超ロングスティントができたのは良かった一方で、レースの最初と予選には最適じゃなかった。でも全体的に今日の結果には喜んでいいと思う」

ジョン・ブース(チーム代表)

 

「チャレンジングな週末のスタートだったが、この素晴らしいサーキットでジェロームに与えた戦略が実り、ラスト数ラップで良い結末を生んだ。イベント前の作業から、ハードタイヤの使用はごくわずかな周回にとどまるだろうとの見解を得た。しかしながらレースの状況では時に弱気になってしまうものだ。にもかかわらず、エンジニアたちはベストの方向性を選んで実行した。レース半ばにはカーティケヤンを追っていたことを思うと、ファイナルラップ直前で彼の前に出るためにピットインしたのは正しい判断だったといえる。ジェロームはその直前の周回で素晴らしい走りを見せ、ソフトタイヤの利点を生かしながら必要なギャップを築いた」

「その一方でティモにとってこの週末はいら立ちが募るばかりだった。金曜日はとても有望な走りを見せたが、それ以降は力を発揮する機会を与えてもらえなかった。だがこうした困難を乗り越えてアブダビではまた闘志を取り戻してくれるはずだと確信している。ジェロームの結果は今週末のチームとファクトリーの努力に対する良い報酬だ。これからの1週間は次のレース準備で忙しくなる」

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