チャンピオン決定戦になる見込みが高い2011年FIA F1世界選手権第15戦日本GPは各ドライバーやチームによる震災復興支援の活動もあいまって例年以上に盛り上がる中で2日目を迎え、8日(土)14時から鈴鹿サーキットにて予選が実施された。

ポイントリーダーのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)はあと1点を獲得すればチャンピオンシップ2連覇を達成する状況で鈴鹿に乗り込んでいる。その他に王座を手にする可能性をわずかにでも残す唯一のライバルはマクラーレンのジェンソン・バトン。

初日を含めて、これまでに行われた計3回のフリー走行をすべて制したのがそのバトンで、初日午前のセッションでは1分33秒634のベストタイムを残してチームメイトのルイス・ハミルトンと共に1-2を決め、金曜フリー走行2回目には1分31秒901をマークしている。

予選前最後のフリー走行では1分31秒255を刻み、0.5秒差のハミルトンと並んで再びマクラーレンの1-2でセッションを締めくくった。一方のベッテルはすべてのセッションでバトンから1秒差以内をキープしながら手堅く3番手の位置を維持している。

予選スタート時の天候は晴れ。気温23度、路面温度36度のドライコンディションで20分のQ1が始まった。ピットレーンオープンと同時に一人コースに飛び出したのはロータスのヤルノ・トゥルーリ。ルノーのヴィタリー・ペトロフとフォース・インディアのポール・ディ・レスタが続き、最初のタイムアタックが始まった。

上位勢からはベッテルが先陣を切ってタイムアタックを開始し、まずは1分33秒フラットを記録。チームメイトのマーク・ウェバーが2番手に入るも、やや遅れてコースインしたバトンがベッテルのタイムをわずかに塗り替えると、ドライバーズランキング3位につけるフェラーリのフェルナンド・アロンソが1分32秒台をたたき出す。

セッションの折り返し地点までに20台がタイムを残し、ロータスのヘイキ・コバライネンがタイミングをずらしてコースへ。メルセデスGPのニコ・ロズベルグと土曜フリー走行でトラブルに見舞われたブルーノ・セナ(ルノー)、ビタントニオ・リウッツィ(HRT)は1周を走ったのみでノータイムのままガレージで待機の状態が続いていた。

Q1終盤、上位につけるアロンソ、ハミルトン、バトン、ベッテル、フェリペ・マッサ(フェラーリ)、ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)は一足早くガレージに戻ってQ2に備えたが、それ以外のドライバーの多くがタイム更新を図っている。しかしながら、ロズベルグとリウッツィはトラブルが発生しているのかタイムアタックを行えず。

セッション終了間際にはソフトコンパウンドに履き替えたエイドリアン・スーティル(フォース・インディア)がトップタイムを更新。さらには同じくソフト側のタイヤをチョイスしたザウバーの小林可夢偉が母国の観衆を前に堂々のトップタイムをマークすると、スタンドからは大歓声が巻き起こった。可夢偉が記録したQ1ベストタイムは1分32秒626。

18番手以下のコバライネン、トゥルーリ、ジェローム・ダンブロジオ、ティモ・グロック(共にヴァージン)、ダニエル・リカルド(HRT)がここでノックアウトされ、結局、ロズベルグとリウッツィはノータイムで予選を終えている。タイムを残せなかった2人の決勝出場可否はスチュワードの判断に託されるものの、フリー走行でもトラブル続きで周回数が稼げなかったリウッツィの処遇には懸念が残る。

Q2が始まるとスーティルを先頭にベッテル、ウェバーら上位勢も早めの動きを見せた。各陣営が最初からオプションタイヤを投入しており、ベッテルが1分31秒台を刻んでトップへ。バトンとウェバーがわずかに遅れてベッテルに続くも、ハミルトンはベッテルのタイムを塗り替えてタイムシートの頂点に踊り出る。

ハミルトン、ベッテル、バトン、ウェバー、アロンソ、マッサに続いてシューマッハが7番手に飛び込んだところでタイムシートの動きはいったん落ち着きを見せている。残り5分を切って、Q2にコマを進めた17名中15名のタイムが揃ったものの、ディ・レスタと可夢偉のチームメイトであるセルジオ・ペレスのみがノータイムの状態だった。

その後、ディ・レスタは残り時間がわずかになったところでコースインしたものの、何らかのトラブルが発生したのか、ペレスはセッション終了を待たずにマシンを降りてしまう。また、トロ・ロッソ勢は暫定トップ10につけながらも最後のタイムアタックを見送っている。

その間にもコース上ではQ3進出を懸けた戦いが続き、自己ベストを更新した可夢偉が8番手へポジションアップ。ライバルたちのタイム更新でポジションを下げたものの、10番手でQ3行きの切符を勝ち取っている。

11番手のスーティル以下、ディ・レスタ、ルーベンス・バリチェロ、パストール・マルドナド(共にウィリアムズ)、セバスチャン・ブエミ、ハイメ・アルグエルスアリ(共にトロ・ロッソ)とペレスの予選順位がここで決した。

Q2最速の1分31秒139を記録したハミルトンはじめ、ベッテル、バトン、ウェバー、アロンソ、マッサ、シューマッハ、ペトロフ、ブルーノ、可夢偉の10名がQ3にコマを進めている。

10分間の勝負であるQ3ではプライムタイヤを履いた可夢偉が最初にコースへと出ていき、コントロールラインを横切ることなくピットへとマシンを戻した。その可夢偉とルノーコンビ、シューマッハが様子を見守る中、まずはハミルトンが1分30秒台に乗せて暫定トップに。バトン、ベッテル、ウェバー、マッサがトップ5に並ぶも、同じタイミングでコースに出ていたアロンソはわずかにコースオフを喫するミスを犯し、タイムを出さないまま、いったんピットに引き上げている。

セッション終了の時刻が迫る中、可夢偉以外の全員がコースに向かう。しかし、ハミルトンはアウトラップの完了がチェッカーフラッグに間に合わず、ラストアタックに挑むことができなかった。ポールポジション争いは暫定トップのハミルトン抜きで佳境を迎え、ここへきてついにベッテルがトップに浮上。バトンが好ペースを見せるもトップタイムにわずかに届かず、ベッテルがポールシッターに輝いている。ベッテルはタイトルまでの残り1ポイントを最高の位置からスタートする権利を得た。

ベッテルが記録したポールタイムは1分30秒466で、2番手バトンとはわずか0.009秒差しかない。3番手からはハミルトン、マッサ、アロンソ、ウェバー、シューマッハ、ブルーノ、ペトロフ、可夢偉のオーダーでトップ10に並んだ。

日本GP決勝は9日(日)15時スタート予定。決勝レースもお楽しみに!

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