ラグビーW杯第16日・1次リーグ

△日本23-23カナダ△(27日)

後半ロスタイム。日本はW杯20年ぶりの勝利を目指して攻め続けたが、最後は密集から球を出せずにノーサイド。前回大会に続き、カナダと引き分けた。だが、土壇場で追いついた4年前は「負けなかった」試合だが、今回は勝てなかった。

後半33分、SOアレジのPGで8点差に広げたが、そこから急ぐカナダのペースに合わせてしまった。残り時間を減らすならタッチキックで試合を区切るべき場面で、中途半端なハイパントからカウンターを許した。後半35分にトライを奪われ、さらに自陣で試合を運んで残り1分で同点PGを浴びた。

「勝てる試合を勝てない。『なぜだろう』と思う」。全4試合にフル出場したフランカーのリーチの言葉に、もどかしさがにじむ。

どのチームより早く4月から約半年かけて合宿を重ね、組織力を身につけた。体格の大きなカナダ相手でも連続して球を保持する力強さも、前回にはなかった。でも、残り7分を逃げ切る試合コントロールができない。誰もがW杯で勝つ術(すべ)を知らなかった。

日本は欧州などの強豪とテストマッチ(国代表試合)を組んでもらえず、厳しい戦いに不慣れだ。海外リーグでプレーするのもアレジだけで、ワンランク上の激しさを体感していない。全4試合で先制された試合運びのまずさも経験不足から。15年大会ではチームを引っ張る立場になるはずの、25歳のフッカー堀江は「高いレベルの試合経験を、もっと積むべきだと感じた」。

目標の「1大会2勝」のみならず、勝利すら手にできなかった今大会。自国開催となる19年W杯で目指す「8強進出」は依然、現実味を持たない。桜が咲く南半球のニュージーランドで、ジャパンの「長い冬」が明けることはなかった。【藤野智成】

○…WTB遠藤にとっては浮き沈みの激しい最終戦となった。前半7分は相手CTBへのタックルが高くてはね返され、そのまま先制トライを許した。一方、40分にはゴール前ラインアウトを起点に左へ回ったボールをもらい、縦に抜けて中央インゴールで押さえた。終盤の攻撃でも再三、自身でボールを持ち込むも相手の守備ラインを突破できないままノーサイド。2大会連続出場の30歳は「やりきったというより、悔しさが大きい。イージーミスが多かった」と言って肩を落とした。

○…日本の司令塔アレジは同点直後の試合終了間際、相手陣中央でDGを狙ったが大きく外れ、勝ち越しを逃した。「ちょっと慌てた。時間がない焦りが大きかった」とアレジ。今大会はキックが当たっていなかったが、この日は3PGを決め、トライ後のゴールもすべて入れた。前回大会を直前の故障で棒に振った32歳は「結果は残念だが100%やりつくした」と振り返った。

広告