14人組ダンス&ボーカルユニット「EXILE」が、2008年の北京五輪メーンスタジアム「鳥の巣」(北京国家体育場)でユニット初の海外公演を行った。日中韓のアーティスト12組が出演する野外コンサート「三国演義 中日韓風雲音楽祭」に日本代表として参加。4万人を前にヒット曲「I Wish For You」など3曲を披露した。デビュー10周年を迎え、今後、本格的なアジア進出を狙うつもりだ。

4万人が熱視線を送る中、放浪兄弟(EXILEの中国名)が「鳥の巣」で大きく羽ばたいた。27日のデビュー10周年記念日の“前祝い”となる、グループ初の海外公演。北京五輪から3年、日本人歌手第1号として同所で歌声を響かせた。

同公演は来年、日中友好40周年、中韓友好20周年を控え、音楽を通して3か国の文化交流を深めることを目的としたもの。EXILEは日本レコード大賞3連覇(08~10年)、日本ゴールドディスク大賞2連覇(08、09年)、昨年7月の全国スタジアムツアー110万人動員の人気、実績が評価されて出演が決まった。

中国本土にもK―POPの波が押し寄せ、中韓の歌手に大きな声援が送られる“アウェー”の状況にあって、14人は日本代表としての意地を見せた。卓越した歌声、パフォーマンスは出場歌手の中でピカイチ。チャリティー曲「Rising Sun」「I―」など3曲で魅了した。

アジア進出を意識して、2年間、中国語を勉強してきたKENCHI(31)が成果を発揮。グループを代表して「地震以后、感謝中国的朋友們給日本的援助(震災以降、たくさんの援助を頂き感謝している) 我們一直期待這一天的到来(ずっとこの日が来るのを待っていた) 可是我們想和大家一起渡過這个愉快的夜晩(皆さんと一緒に楽しい夜を過ごしたい)」と堂々とスピーチした。

EXILEは1月に香港のレコード会社「東亜唱片」、映画製作会社「寰亜電映」と契約。東日本大震災の影響で休止していたアジア進出の計画も、この日を契機に再び始動し、第1弾として来年のアジア諸国でのCD発売を目指す。

「感無量な気持ちでいっぱい。大きな声援をもらい、自信につながった。(今後も)音楽を通じて交流を深め、アジア全土を盛り上げていきたい」とリーダーのHIRO(42)は誓った。

◆北京国家体育場 スイスの建築家ユニット「ヘルッォーク&ド・ムーロン」が設計。2003年12月に起工され、08年3月に完成、同年6月に開場した。鳥が木の枝などで作る巣に似た独特の外観、形状から「鳥の巣」の愛称でも知られる。08年の北京五輪時にはメーンスタジアムとして使用された。収容人員は五輪時は9万1000人だったが、その後、改装されて現在は8万人となっている。15年には世界陸上を開催する予定。

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