トヨタ自動車は5日、中型セダン「カムリ」を5年ぶりに全面改良して発売した。日本ではガソリンエンジン車を廃し、ハイブリッド車(HV)専用車種にする。価格は304万円から。月間販売目標は500台。トヨタのHV専用車種としては、「プリウス」「プリウスα」「SAI」に次いで4車種目となる。

排気量2500ccのエンジンとモーター、ニッケル水素電池を装備し、最高出力は205馬力に達する。燃費は、従来の10・15モードでガソリン1リットル当たり26・5キロ、実燃費に近いとされるJC08モードでは23・4キロと、「コンパクト車も凌駕(りょうが)するクラストップレベルの性能を実現」(開発担当の岡根幸宏チーフエンジニア)した。

また、電池の設置位置を前方にしたことや、インバーター(電力制御装置)を小型軽量化したことなどで、トランクルームを米国で発売している従来のカムリHVより50リットル広くした。

カムリは、現在のトヨタのグローバル展開を象徴する車種。もともと1980年に小型車「カローラ」の上位に当たるセダンとして、初代を日本市場向けに発売した。

1982年に投入した2代目から、米国などへの輸出を始めると、広い室内空間で人気を集めた。米国では2010年まで9年連続で、車名別販売台数が首位になるなど、トヨタを代表する看板車種となった。

一方で、セダン市場が縮小している日本での販売は苦戦しており、月間販売が100台程度と低迷する状況だ。そういった中で、日本でもカムリの製造販売を継続するのは、「日本で開発した“日本車”であることが、カムリの競争力の源泉」(トヨタ幹部)となっているためだ。

ただ、販売台数が米国ほど稼げない日本では、HV専用モデルとすることで、先進性や環境への貢献をアピールすることにした。

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