JR九州の唐池恒二社長は16日、九州新幹線の博多から筑後船小屋(福岡県筑後市)や新大牟田(同県大牟田市)などまでの近距離区間について、今冬にも料金値下げを検討していることを明らかにした。在来線や私鉄との競合もあり、新規開業区間の多くの駅で乗降客数が想定を下回っているためで、今年3月の全線開業からわずか5カ月で、JRは戦略の見直しを迫られた格好だ。

JR九州が同日発表した新幹線各駅(博多除く)の4~6月の一日平均乗降客数のまとめによると、熊本までの新規開業区間の6駅のうち、新玉名を除く5駅が、想定を下回った。

特に新大牟田では想定の1150人に対し、一日平均乗降客は700人にとどまった。新幹線の博多-新大牟田3640円に対し、西日本鉄道の福岡(天神)-大牟田は1千円となっている。

同日の会見で唐池社長は「博多駅から近いこれらの駅までの区間は(在来線などに比べ)割高感がある」と、不調の理由を挙げた上で、料金値下げや増減便の必要性に言及した。時期については「秋が終わるころには方向付けをしたい」と、冬のダイヤ改正を念頭に置いている。

値下げの方法に関しては「新幹線博多-小倉間の土日祝日割引切符『よかよかきっぷ』のような例がある」と、新たな割引制度導入の可能性を示唆しつつ、「いろいろなパターンで勉強している」と、通常料金の値下げも含めて検討していることを明らかにした。

唐池社長は「新幹線の近距離区間は、博多-小倉間を見れば分かるように、一回乗れば『次もまた…』と考えるお客さんが多い。長い目で育てていきたい」と強調した。

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