格付け会社のフィッチ・レーティングスは16日、米国の「AAA」格付けを確認した。格付け見通しは「安定的」。年末時点で再検討するとも述べた。

今月5日にはスタンダード&プアーズ(S&P)が、米国の長期信用格付けを「AAプラス」に1段階引き下げ、見通しを「ネガティブ」としており、双方の見解の違いが浮き彫りとなった。

フィッチは声明で「ソブリン格付け『AAA』を確認したことは、米国の並外れた信用の高さの主な柱である、世界的な金融システムで米国が果たしている役割、米国の歳入の源となっている柔軟で多様化された豊かな経済が失われていないことを反映している」とした。

さらに「金融、および為替レートの柔軟性は、米国が『衝撃』を吸収し調整する力を一段と強める」とした。

一方、先に合意した2兆1000億ドルの節減が実行されない場合、もしくは経済が大幅に悪化した場合は、格付け見通しを「ネガティブ」にする可能性があるとした。また直接的な1段階引き下げの可能性は排除されないものの、その可能性は低いとした。

フィッチの米国担当上級アナリスト、デービッド・ライリー氏は、ロイターとのインタビューに応じ、向こう10年間で米債務比率を引き下げ軌道に乗せるには、さらに2兆ドルの節減が必要になるだろうと指摘。議会が当初の2兆1000億ドルの節減を実行できれば、「赤字削減に向けた米国の公的および政治的支援は行動につながり得る」との確信が得られる、と語った。

格付け会社ムーディーズはこれまでに、米国債の「Aaa」格付けを確認する一方、格付け見通しは「ネガティブ」としており、3社中で中間的な見解を示している。

今回のフィッチの格付け確認を受け、米財務省は声明を発表し、議会によるさらなる行動が必要になると強調。「財務省として、財務省証券はAAA投資に相当すると引き続き確信している。この日のリポートは、米国の長期的な財政課題への対処に向け、議会が追加措置をとることの重要性を裏付けている」とした。

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