闇金融の世界を徹底的な取材でリアルに描き、昨年10月に深夜枠での放送ながら異例の視聴率を記録した人気ドラマ「闇金ウシジマくん」が、映画化されることになった。ドラマに続き、主人公の丑嶋馨を演じるのは山田孝之。弱肉強食の腐った社会の底辺で、淡々と力強く生き抜く役どころとなるが「ドラマのときとはまったく違う空気感なので、興味深く楽しんでもらえると思います」と意欲をのぞかせている。

原作は「週刊ビッグコミックスピリッツ」に連載中で、第56回小学館漫画賞を受賞した真鍋昌平の人気漫画。10日で5割という違法な金利で金を貸し付ける闇金業者を主人公に据え、“後がない”債務者たちを容赦ない仕打ちで追い込んでいく姿が描かれている。今作では、幾つもの大ヒットドラマを手がけてきた山口雅俊が、満を持して映画監督に初挑戦する。

丑嶋に扮する山田は、7月に開催された第10回ニューヨーク・アジア映画祭で、第3回ライジング・スター・アワードを受賞した。最も活躍が目覚しい注目のアジア人俳優に授与されるもので、日本人の戴冠は初の快挙。今回の映画化については、「映画ならではのシーンもあるし、いろいろなストーリーの登場人物を融合させてキャラクターを作っているので、あのキャラとこのキャラを足したのかな……という見方も面白いはずです」とコメントを寄せた。

クランクインに際しては、不安もあったそうで「一番不安なのは、山口監督が『ウシジマくん』を“寅さん”みたいにずっとシリーズ化していくんじゃないかということ」とジョーク交じりに思いを吐露。そして、「漫画の『ウシジマくん』はショートストーリーの連続なので、続けようと思えばいつまでも続けられるんです。みんな少しずつ老けていきながら。今からそれを恐れています(笑)」と語っている。

映画では、借金の回収のためにセレブたちのホームパーティに訪れた丑嶋が、イベント系サークル代表のジュンと出会うところから始まる。数日後、丑嶋の経営する「カウカウ・ファイナンス」に殊勝な面持ちで現れたジュンは、イベントの資金調達のための借金を懇願。しかし、金を手にして店舗を後にしたジュンの表情は、狡かつなものに変わっていた。山田と山口監督は、欲望渦巻く闇社会の実態をあぶり出した原作の世界を、映画にしか出来ない手法で過激なまでに再現するという。

「闇金ウシジマくん」は、2012年に全国で公開。

 

広告