ウエットからドライ、そして再び雨が落ちドライに変わっていくという複雑なコンディションになったハンガリーGPは、ジェンソン・バトン(マクラーレン)の勝利で幕を閉じた。バトンにとっては2000年のF1デビュー以来200戦目となったが、2006年のハンガリーGPでは自身およびHonda Racing F1にとっての初優勝を達成していることもあり、感慨深い勝利になったようだ。

この週末もレッドブルとマクラーレン、そしてフェラーリが競争力を発揮し、レースでもこの3チーム6台がトップ6を独占。ドライバーズランキング首位のセバスチャン・ベッテル(レッドブル)はしっかりと2位に入り、ダメージを最小限に抑えた。

小林可夢偉(ザウバー)はスタートを含めレース前半にトップ10圏内に浮上する走りを見せたが、オプションタイヤで長距離を走るという難しい戦略を与えられたこともあり、最後に入賞圏から外れて11位。1か月間の夏休みを終えて臨む次戦ベルギーGPでの挽回に期待したい。

開幕戦を終えたドライバーたちのコメントは以下のとおり。

【レッドブル】

セバスチャン・ベッテル(2位)

 

「インターミディエイトタイヤを履いた第1スティントは少し苦しんでしまったよ。ルイス(ハミルトン/マクラーレン)のほうが少し速かったんだけど、僕はターン2に深く突っ込みすぎてしまったんだ。彼がすごくプッシュしてきたから、僕もギリギリを攻めたんだよ。白線と緑色に塗られた部分はすごく滑るからスピンしやすいって知っていたから、気づいた時にはもう遅くて首位を奪われてしまった。その後、路面は乾いていったよ。もう1周早くピットに入ってスーパーソフトに交換することもできたかもしれないね。最初はすごくいい感触を得てはいたけど、誰にとっても同じだろうけどかなりのドロップオフがあったんだ。最後のスティントになってマシンはさらに速さが増した感じがしたけど、残り20周の時点では終盤にどうなるか予想するのが難しかったから、望んでいたほどにはプッシュできなかった。でも、2位というのは重要な前進だよ。マクラーレン勢はどんなコンディションでも強力だったし、この2戦で彼らが前進したことは明確だ。僕らとしては次戦で挽回する必要があるね」

マーク・ウェバー(5位)

 

「いいレースだったし、すごく楽しめた。スリックタイヤに変更するタイミングは適切だったけど、雨が落ちてきたときはもっと強くなるって思ったんだ。だからインターミディエイトタイヤに交換したんだけど、雨は強くならなかった。チームは雨についてあまり言ってこなかったから、雨粒が落ちてきたときは少し驚いたよ。でも、僕はインターミディエイトタイヤに交換する決断を下したんだ。ルイス(ハミルトン/マクラーレン)と僕にとって、このギャンブルは成功しなかったね。路面が乾いている状態でそのタイヤを履くのはバカらしいけど、もし強く雨が降ったとしたら適切なタイヤになったはずだ。時にはサイコロを転がすようなことをしなきゃいけないものさ。自分が下した決断だから満足しているし、チームは今週末にいい仕事をしてくれたよ」

クリスチャン・ホーナー(チーム代表)

 

「今日は特に天候面で本当に難しいレースになったと思う。序盤はわれわれが首位に立っていたが、ルイスが本当に速かったことでマクラーレン勢に対してポジションを失い、その後は彼らに対してペースを挽回していいピットストップを実施できた。レースを決した部分は、最後のピットストップでプライムタイヤを使うと決めたことで、そのタイヤでセバスチャンがいい状態で走行できた。その後数周にわたって雨が降ったため、ステイアウトするかピットに入るかという決断が必要になった。その周ではインターミディエイトが適切なタイヤだったので、マークはピットに入ることを決めた。われわれはセバスチャンをコースにとどめておくという勇気ある決断をしたが、雨がやんだことで最終的には正しい決断となり、2位というポジティブな結果が得られた。残念ながらマークはインターミディエイトに関するピットストップによってポジションを少し落としたが、それがなければ表彰台に上れていただろうから残念だ。しかし、ああいったコンディションで将来を予期する水晶玉のようなものは存在しないし、もしかしたら彼がレースを制するための決断になっていたかもしれない。バックマーカーたちの助けがなかったこともあって終盤にルイスに対してポジションを失ったのは残念だが、マークの最後の7周は本当に強力なものだった。これからチームは休息を得るために夏休みを過ごすチャンスに興じることができる。レースに戻るまでにしっかり充電し、8月末のスパに挑みたい」

【マクラーレン】

ルイス・ハミルトン(4位)

 

「ジェンソン(バトン)におめでとうと言わなきゃね。彼からのプッシュは本当にすごくて、このレースに勝つにふさわしいと思う。1-2を達成できなくてチームには申し訳ないけど、少なくとも1人が優勝できたからね。今日のマシンはドライブしていて本当に感触が良かった。涼しいコンディションが助けになったんだとは思うけど、チームはこのポジションに立つために本当によくがんばってくれている。2週続けての勝利だ。夏休みを迎えるにあたっては最高だね。自分のスピンには本当にガッカリしている。体勢を立て直すのにドーナツ(ターン)をしないといけなくて、ポール(ディ・レスタ/フォース・インディア)を芝生に押し出してしまった。だからドライブスルーペナルティを受けたんだ。ポールには申し訳なかった。今回のペナルティを過去のものとして、次のレースに向かうとするよ」

ジェンソン・バトン(1位)

 

「今日はチームに本当にありがとうと言いたい。マシンはどのコンディションでも扱いやすくて戦略もすべて正しい判断を下せた。僕たちは今回の優勝にふさわしいと思うし、レースエンジニアのデイブ(ロブソン)と一緒に表彰台に立てたことは本当に素晴らしい気分だ。彼が表彰台に行くのは今回が初めてだったしね。レースはものすごい展開だった。1-2態勢のときはルイス(ハミルトン)といいバトルができたと思う。2人とも限界を攻めていたし、トラフィックの状態によってギャップが広がったり縮まったり。とても楽しかったけど、最後、表彰台には一緒に上れなかったから残念だ。200戦目のお祝いには完ぺき。それにチームは気分良く夏休みに入ってもらえるしね。優れたマシンがあることは分かっているから、休暇を楽しみ、一層強さを増してスパ・フランコルシャンで仕事に戻ろう。もうすでにスパのレースを楽しみにしている!」

マーティン・ウィットマーシュ(チーム代表)

 

「ジェンソンにとっては何という200戦目のお祝いなんだ! とにかく見事! ファンタスティック! 今日の午後は本当に難しいコンディションで、ミスを犯しやすい状況にもかかわらず、ジェンソンは素晴らしいレースを戦った。彼の計算された好戦的な走りは、彼がレースコースでいかにしてスムーズかつスマートであるかを示す証だ。今回の優勝にふさわしい。ルイスはピットストップを6回行ったが、ポールを芝生に追いやってしまったことへの処分としてドライブスルーペナルティを受けている。ジェンソンと共に表彰台に上りたかったはずなのでガッカリしているだろうが、ペナルティをきちんと受け止めた。冷静さを保ち、結果として数台をオーバーテイクしてもいる。4位でフィニッシュしたことで、彼、そしてわれわれにとっても貴重な12点のチャンピオンシップポイントを手に入れた。今回の優勝でマクラーレンはハンガリーで10勝目、記録更新だ。さらに先週末のドイツを制したルイスに続いての優勝である。この5レースで3勝を挙げ、119ポイントを獲得した。今はしっかりと休みを取って、シーズン後半戦で攻撃を仕掛けていく」

【フェラーリ】

フェルナンド・アロンソ(3位)

 

「4戦連続で表彰台に上れたよ。僕たちは4つの異なった特性のサーキットで競争力を発揮できているし、この7月の天候は僕たちにとって決して適したものでもなかった。だから、休息が待ち遠しいけれど、残りのチャンピオンシップにおいて自信を得ることができたよ。 本当に忙しくストレスのある7月だったし、特にチームメンバーは数週間の休日を楽しむに値するだろう。再び戦いを開始する際には、スパでは望めそうもないことだろうけど暖かい天候になることを期待する。スタートは良かったけど、第1コーナーでトラクションをかけるのが難しかったからミハエル(シューマッハ/メルセデスGP)にパスされてしまったんだ。その後、序盤にはメルセデスGPとウェバーの後ろでいろいろなことが起きて貴重な時間を失ってしまったよ。だから早めにピットに入ることを選択し、4ストップ作戦を組み立てた。そのプランが機能したし、そのおかげで表彰台に上れたんだ。確かにライバルたちが困難を抱えていたこともあるけど、僕らも雨が降った時にドライタイヤでコースに残るといういい仕事をしたんだよ。あの時点の僕たちはスーパーソフトを履いた際に最速ではなかったけど、パニックにならずにソフトに交換したんだ。とても興味深かったし、エキサイティングなレースだった。最高の方法でF1通算200戦目を祝ったジェンソン(バトン/マクラーレン)を祝福したい」

フェリペ・マッサ(6位)

 

「雨が降ったりして難しいレースになった。僕の午後は8周目にコースオフしたことに影響されてしまったんだ。バリアにマシンのリアエンドをぶつけてしまって、走行を継続できないんじゃないかと恐れたよ。でもエンジニアから走行を継続できるって言われたんだ。いいオーバーテイクを決めて順位を上げることができたけど、その接触のせいでかなり時間をロスしてしまったし、すべてがうまくいっていれば表彰台争いだって可能だったはずだ。スタート時と同じように40周目あたりに雨が落ちてきたけど、コンディションは本当に難しかったね。白線がすごく滑りやすかったから避けなきゃいけなかったし、まるで氷の上を走っているみたいだった。これから休日を過ごすことになるよ。僕は家族と一緒にブラジルに帰って、母国で休みを楽しむつもりだ。ヨーロッパに戻ってから戦うことになるシーズン後半戦は、前半戦よりいいものにしたいね」

ステファノ・ドメニカリ(チーム代表)

 

「すべてのことを考えに含めてみれば、この結果にはそれなりに満足できるだろう。もちろん、レースに臨むにあたってわれわれが望んだのはもう少し良い結果だが、F1史上でも最も湿った7月になったのではないだろうか! 実際にそうかはわからないが、この3戦はわれわれにとって適したコンディションではなかったことは確かだ。それでも、レースではインシデントによって良くも悪くも違いが生じたと言えよう。この状況で表彰台に上ることができたのはポジティブなことだし、楽観的にとらえている。夏休み明けには良い結果を得るためのチャンスが転がっていると考えている。ベッテルを除いては、チャンピオンシップ争いはかなり開かれたものになっているが、われわれは数学的に不可能になるまではタイトル争いを継続する。夏休み期間のファクトリー閉鎖までの1週間、可能な限り一生懸命に働きたいし、ベルギーGPの準備を存分に行わなければ」

パット・フライ(シャシー部門ディレクター)

 

「インシデントが多いレースになったが、天候はわれわれに適したものではなかった。レースの序盤にタイムロスがあったことで勝利を争うチャンスを逸したが、フェルナンドとフェリペに与えた4ストップというアグレッシブな作戦のおかげで、いくつかポジションを上げることができた。もちろん、ライバルを襲ったトラブルの影響もあったのだが、それもレースだ。ピットストップについては、フェルナンドの1回目の作業ではメルセデスGP勢が迫っていたこともあってポジションを守らなければならなかったので、リスクを犯した危険な作業はできなかった。標準的な作業と比べるとコンマ数秒ほどのロスがあっただろうが、実際に順位には影響しないレベルのものだ。この部分はわれわれが改善するべき分野であるが、マシンパフォーマンスの向上も同様である。このサーキットでのわれわれはそれなりに競争力を発揮できており、実際にフェリペはファステストラップをたたき出した。しかし、特に低速コーナーにおいて改善が必要だろう。予選パフォーマンスでもさらに改善が必要だが、それは2列目や3列目からのスタートがレースに影響を与えるためだ。これからベルギーとモンツァという異なった2種類のコースに向けた準備をするが、そこには新しい空力パーツを持ち込むことになる。ライバル勢も同様のことをしてくるだろうから、誰が最高の仕事をするのか見てみようではないか」

【メルセデスGP】

ミハエル・シューマッハ(リタイア)

 

「ギアボックストラブルによるリタイアという不運なレースの終わり方だった。分かっている限りでは、これはフェリペ(マッサ)と戦っている時に接触を避けてスピンしたこととは無関係だ。僕らは路面が早めに乾くと予想していたので、スタートではタイヤプレッシャーを低くするギャンブルに出た。でもその結果、とても滑りやすくなってしまった。僕はドライタイヤに変えるタイミングが1周遅すぎた。でも、1度に作業できるクルマは1台だけなんだ。それ以降のレースは代わり映えしない展開だったけど、おそらくリタイアした位置から大きく順位を上げることはできなかっただろう」

ニコ・ロズベルグ(9位)

 

「今日はまずまずのスタートで、3つポジションアップできたのは良かった。レース半ば、路面の濡れ方が激しくなる中でプライムタイヤのグリップがなくなってしまったので、インターミディエイトを履く決断をした。残念ながらシャワーはそれほど強くなく、もう一度スリックに履き替える必要があり、いくつかポジションを失った。ブエミとディ・レスタをとらえようとハードにプッシュし、ギャップを縮めることに成功したけど、終盤のコーナーで彼らをオーバーテイクするのは不可能だった。わずか2ポイントの獲得だけど、去年よりはいいさ。今は休みの後の2戦を楽しみにしている。スパとモンツァは高速コースだからメルセデス・ベンツのパワーを持つ僕らにとって有利なはずだ」

ロス・ブラウン(チーム代表)

 

「両ドライバーとも良いスタートでレースが始まった。正しいタイミングでプライムタイヤに変更し、期待の持てる展開だった。2ストップ作戦を予定していたが、シャワーに惑わされてしまった。もっと激しくなると考えたのだが、そうはならなかったんだ。あれは明らかに判断ミスで、ニコはそこからリカバーしなければならず、彼のレースを台無しにしてしまった。マイケル(シューマッハ)には残念なことにギアボックスのトラブルがあり、早期リタイアを強いられた。決して幸先の良い週末ではなかったものの、マシンが良くなった暁にはレッスンとして生かせるだろう」

ノルベルト・ハウグ(メルセデス・ベンツ・モータースポーツ副社長)

 

「結果的に、もっと強い雨を予想してニコにインターミディエイトを履かせたことは成功しなかった。彼は4回のストップで1.5秒失っており、それがなければ9位ではなく7位でフィニッシュしたはずだ。レースの最終パートでニコは良いスピードを見せたので、それを夏休み後に生かしたい。マイケルのクルマにはギアボックストラブルが発生し、これから調査する必要がある。この劇的なレースに勝利したジェンソン・バトンとマクラーレン・メルセデスに祝福を述べたい。メルセデス・ベンツ・エンジンが1997年に新たな挑戦を始めてから235戦、77勝目の勝利を飾ってくれた。これから夏休みの間十分に体を休めて、マイケルのF1での20年を祝うベルギーGPに臨みたい」

【ルノー】

ニック・ハイドフェルド(リタイア)

 

「僕にとって今日はいいレースじゃなく、2戦連続でフィニッシュできなかったからすごく落胆している。2回目のピットストップが予想外に長くなり、クルマがオーバーヒートしてリアから煙が出ているのに気付いた。それがどんどんひどくなり、炎まで出始めたからピットレーンの終わりでクルマを止めてレースを断念しなければならなかった。この数戦思い通りにいかないレースが続いているけど、これから物事を見直す時間が数週間ある。8月の休みの後は強くなって戻ってくるよ」

ヴィタリー・ペトロフ(12位)

 

「今日は気象状況がとても変わりやすく、難しいレースだった。レース終盤に再び雨が降り始めた時は、タイヤの温度が下がってしまってハンドリングが困難だった。ウエットコンディションが続くと思われたから、インターミディエイトに変えたんだけど、思ったほど続かなかったんだ。スーパーソフトに交換するべきだったのかもしれない。でも天気の予想が難しくて、多くのチームが同じことをしていた。戦略が完ぺきだったらポイントを取れていたから、ちょっとガッカリだよ。今日はそれを果たせなかった」

エリック・ブーリエ(チーム代表)

 

「シーズン前半を締めくくるには残念なレースだった。ニックはピットインの後、再び不運に見舞われた。彼の2回目のピットストップは、ホイールの1本のトラブルで待たされてしまったのだが、マシンは高い回転数のまま長く止まっていられるように設計されていないため、火がついてしまった。ヴィタリーは良い戦略で順調に走っていたのだが、2回目の雨に影響されてしまった。再度ピットインを迫られ、それで入賞のチャンスを失ってしまった。次のレースまで約1カ月ある。その間ファクトリーはシャットダウンするが、今後のグランプリではもっと良いパフォーマンスを見せられるよう努力する」

アラン・パーメイン(チーフレースエンジニア)

 

「悪い1日だった。ニックはスタートもうまくいかず、ウエットコンディションに苦しんだ。2回目のピットストップではホイールナットの1つにトラブルがあり、マシンは長時間高い回転数で止まっていた。これが熱を引き起こし、火が出た。とても派手に見えただろうが、左側のサイドポッドのごくわずかなボディワークが燃えたに過ぎない。ヴィタリーは良いレースをしていた。プライムタイヤに変えた時はいいリズムをつかんでおり、そのままレースを走り切るはずだった。そうすればトップ10に十分入れただろう。残念ながら終盤のシャワーによって傷んだプライムタイヤでは非常にスリッピーになってしまったため、インターミディエイトに交換した。だが天候はすぐに変わり、路面が乾き始めたので、再びドライタイヤに戻さなければならなかった」

【ウィリアムズ】

ルーベンス・バリチェロ(13位)

 

「今日は複数のポイントを懸けて争っていたから、この結果にはすごく落胆している。レースを通じてタイヤに苦労してしまったし、序盤にはフロントウイングのパーツを失ってしまったんだ。その後、雨が降ったことでチャンスがありそうだったよ。ハミルトン(マクラーレン)がスピンしたのを見ていたから、より上位でゴールしてポイントを獲得するチャンスがあるんじゃないかって思ったんだ。でも雨が降ったのは1周だけだったから、インターミディエイトタイヤに交換するために行ったピットストップが機能しなかった。でも、今の僕たちには速さがないよ」

パストール・マルドナド(16位)

 

「キツいレースだった。スタートでいくつかポジションを上げられたんだけど、インターミディエイトタイヤを履いていてもコースにとどまるのが難しかったよ。1回目のピットストップ時にピットレーンスピードリミッターを押し忘れるというミスを犯し、ドライブスルーペナルティを受けてしまった。その後、再び雨が降り始めたよ。インターミディエイトタイヤに交換するかドライタイヤでコースにとどまるか考えた結果、インターミディエイトを履くことにしたんだ。でも、すぐに雨がやんでしまったから、ドライタイヤに交換するために再びピットストップが必要になった。今日はポイントを獲得できなかったけど、今週末はいくらか改善できたよ。シーズン終盤のレースに向けて休暇中に一生懸命準備するつもりだ」

サム・マイケル(テクニカルディレクター)

 

「結果は得られなかったが、今週末の予選と決勝のラップタイムを見る限り、最近のレースと比べてドライコンディション時の競争力は増したようだ。今日は多くのミスを犯してしまったが、こういった問題をなくすためにスパまでの期間でこれまでのわれわれのやり方を振り返りたい。また、終盤戦に向けてマシンパフォーマンスを改善するための時間としても(休暇を)用いたい」

【フォース・インディア】

エイドリアン・スーティル(14位)

 

「僕にとってはあんまりいいスタートじゃなくて、シケインのところでリアをロックさせてしまったからオープニングラップでポイント獲得のチャンスはなくなったと思う。ポール(ディ・レスタ)の真後ろにいたからアクシデントを避けようとコースを外れなきゃいけなくて、大きくポジションを落としたんだ。その後はできる限り巻き返すしかないから、レースの半ばに雨が降りだしたときはすぐにインターミディエイトに履き替えた。あのときはポイント圏外を走っていたからギャンブルに出る価値はあると考えたんだ。でも、雨はそんなに降らなかったから、その数周後にはオプションタイヤに戻さなきゃいけなかった。強力な予選パフォーマンスをポイントにつなげられずガッカリだ。でも、ポールとチームが成し遂げた今日の結果には喜んでいる」

ポール・ディ・レスタ(7位)

 

「今日の7位は本当にうれしい。序盤は雨が降っていてとても複雑なレースだったけど、いいスタートが決められて、コンディションは問題ないと感じていた。それからはどのタイヤを選ぶかが問題。中盤の2つのスティントはスーパーソフトでいって、レースの終盤はプライムを履いたんだ。最後のピットストップでポジションを落としてしまったけれど、マシンを追い抜いて取り戻せたし、最後の数周で7位まで順位を上げられた。理由はいろいろあるけど、可能だと思った結果を残せないレースが続いていたから、こうして7位でフィニッシュできたことはそういうレースへの対応としては最善の方法。チャンピオンシップの順位に重要な入賞を果たし、笑顔で夏休みを過ごせるのは最高だね」

ビジェイ・マルヤ(チーム代表)

 

「今回もコンストラクターズ選手権のポジションにおいて重要な6ポイントを手に入れられたことに満足している。ポールは見事なレースを戦った。ミスを犯さず、この結果にふさわしい走りだった。再び雨が降りだしたときはインターミディエイトに履き替えるべきかはっきりしなかったものの、ポールはタイヤに関しても適切な判断を下したと思う。プライムタイヤでステイアウトするというポールの決断が実際に功を奏している。エイドリアン(スーティル)のレースはオープニングラップで妥協を強いられ、入賞圏内へと戻そうとしたが、今日はいろいろと彼にとってはうまくいかなかった。全体的には今週末のマシンパフォーマンスに満足できると思うし、残りのシーズンを楽観して夏休みを迎えられる」

【ザウバー】

小林可夢偉(11位)

 

「もちろん、ポイントを獲得できなかったことには落胆しています。スタートと序盤のペースは良かったですね。ウエット時のマシンパフォーマンスは良好でしたし、ドライタイヤに交換してからのペースも悪くありませんでした。今日の大部分でポイント獲得を見据えることができていましたが、その後、うまくいかなくなったんです。雨がたくさん落ちてきた時にチームはインターミディエイトタイヤに交換するために僕を呼んだのですが、僕としては路面コンディションが改善していっていると気づいていたのでそうしたくありませんでした。それによって7番手までポジションを上げられたのですが、次のタイヤ交換までに長く待ちすぎてしまいましたね。スーパーソフトではポジションを守りきれませんでしたし、最終的には3回目のピットストップを余儀なくされてしまってポイント圏外に落ちてしまったんです」

セルジオ・ペレス(15位)

 

「本当に残念だ。予選は良かったから、レースではもっと多くのものを得られるって期待していたんだ。1周目からうまくいかなかったよ。まったくグリップが得られなかったし、マシンをコースに保持しておくのも難しかった。ターン1でふくらんでしまい、ポジションをたくさん失った。実際、10番グリッドから20番手まで落ちてしまったんだ。その時の僕は最も遅いマシン勢よりも遅いほどだったから、この理由を探りたいね。ドライブスルーペナルティを科されてしまったことで、さらに悪くなった。(ペナルティの原因となった)ヘイキ・コバライネン(ロータス)に対してのオーバーテイクは彼が本当に遅くブレーキングをしたからなんだけど、そこは黄色区間だったんだ」

ペーター・ザウバー(チーム代表)

 

「われわれのチームにとっての今週末のハイライトは、セルジオが予選で10番手につけたことだ。この結果を手にして夏休みに向かいたい」

ジェームズ・キー(テクニカルディレクター)

 

「明らかに残念なレースの終わり方だ。序盤のコンディションはかなり不安定なものだった。可夢偉はいいスタートを切り、1回目のピットストップでソフト側のタイヤを装着したのだが、残念ながら期待していたほどに耐えてくれず、2回目のピットストップ後はトラフィックに抑えられてしまった。また、ピットストップ中のトラブルによってもポジションを失っている。残念ながら最後にピットストップを行ったのは、ライバル勢を後ろに抑えておくことができなかったためだ。セルジオはスタートとその直後に10ポジション失ったが、その後も挽回することができなかった」

【トロ・ロッソ】

セバスチャン・ブエミ(8位)

 

「僕のベストに数えられる素晴らしいレースだった。最後列からのスタートだったけどスーパースタートが決まり、オープニングラップで10台くらいパスした。その後はいいリズムに乗れて、ダンプ状態の中さらに何人かパスすることができた。徐々に乾き始めるとアンダーステアが強すぎて、セットアップが完ぺきではないと感じ始めた。でもそれに動揺しないよう心がけ、チームはピットストップでウイングのアングルを変えていい仕事をしてくれた。そのおかげでタイヤを上手にセーブできるようになり、ピット作業も速かったから、いくつかポジションをジャンプアップできた。再び雨が降り始めると、クルマのフィーリングがすごく良くなった。いいレースをしてポイントを取ることができたよ。4ポイントを手に入れて休みに入れるのはいい気分だ。5グリッドのペナルティを受けてスタートしたから余計にね。小林(可夢偉)をパスする時のように、エキサイティングな瞬間もたくさんあった。ストレートでは僕の方が遅くて彼に追いつけず、ブレーキングで抜くしかなかったけど、ギリギリのところだった。このリザルトはすごくうれしいよ。優れた戦略のおかげだ」

ハイメ・アルグエルスアリ(10位)

 

「2台入賞を果たしたチームを祝福したい。今日は確実に7位でフィニッシュできたと思っている。ピットストップの1回はちょうどわずかに雨が降り始めた時だった。タイヤがまだ温まっていなかったため、その時点ではコースにとどまることが難しく、飛び出してしまった。でも僕は戦い続け、終盤に小林との接触で1つポジションを落としてしまったのは不運だったけど、チームパフォーマンスとして今日はいい仕事をしたと思う。この状態で短い休みに突入できるというのはいいことさ。次のスパが待ち切れないけどね」

フランツ・トスト(チーム代表)

 

「2人のドライバーたちのエクセレントなパフォーマンスを得て、チームは2006年のバーレーンから始まったスクーデリア・トロ・ロッソの100戦目のグランプリで、最高のプレゼントをもたらしてくれた。2台による8位と10位フィニッシュは今シーズンのベストリザルトであり、戦略面でもチームは変わりやすいコンディションの中、最高の働きをしてくれた。ドライバーたちもミスなく、非の打ち所のないドライビングだった。午後の彼らのラップタイムは非常に立派なものであり、われわれには残りのシーズンに期待する理由が十分にある。コースに来ているチーム、そしてファクトリーと風洞で努力してくれている皆に祝福を送りたい。スパ・フランコルシャンで戦いを再開するまで、短い休みを楽しんでほしい」

【ロータス】

ヘイキ・コバライネン(リタイア)

 

「僕にとっては本当にアップダウンのある週末になったよ。フリー走行ではバランスを見出すことに苦労したけど、予選では快適なセットアップを組むことができて本当にいいラップを刻めたんだ。レースのスタートは良かったし、マルドナド(ウィリアムズ)、スーティル(フォース・インディア)、ペレス(ザウバー)、そして僕の周りにいるマシン勢に対してペースを保てたよ。それに序盤のピットストップでも彼らをプッシュできたし、後ろのマシン勢を抑えられたんだ。レースが3分の2ほど終わった時に雨が降ったからインターミディエイトタイヤに交換したんだけど、すぐに再びオプションに変更しなきゃいけなくなった。でも、水漏れが発生したためにエンジンを切るように指示を受けたんだ。レースペースで中団グループに接近できたから、落胆はしていないよ。再びチームが前進できたし、数週間後に行われるベルギーGPでは失ったものを手にできるだろう」

ヤルノ・トゥルーリ(リタイア)

 

「ハンガリーでの不運が再び巡ってきたみたいだ! マシンは週末を通じて素晴らしかったし、最高のスタートを切れたわけじゃないけど、本当に楽しめたんだ。序盤にティモ(グロック/ヴァージン)をパスし、その後は1回目のピットストップをうまく終えられたよ。でも、水漏れに見舞われたみたいでレースを終えることになった。それでも今回の前進は本当にポジティブなものだから、夏休み後にスパで戦うのが楽しみだよ」

マイク・ガスコイン(CTO/最高技術責任者)

 

「強力なレースだったが、残念な終わり方になった。ヤルノは水漏れに見舞われたことで止まったが、同じ問題がヘイキにも発生してしまったようだ。問題を発見するためにはマシンしっかり分析しなければならない。レースを終えるまでのヤルノとヘイキは力強い戦いを演じていたが、特にヘイキは第2スティントでたくさんのマシンを抑え込んでいた。全体的に見れば終わりは残念なものだったが、ここでは間違いなく前進を果たせた。これから過ごすシーズン途中の夏休みはサーキットだけでなくファクトリーにいるスタッフも含めたチーム全体にとっての報いだろう。リフレッシュしてから、スパから始まるシーズン後半戦をより良いものにしたい」

リアド・アスマット(CEO/最高経営責任者)

 

「このような形でわれわれの週末が終わってしまうのは残念だ。ヘイキはファンタスティックなレースを過ごし最後までライバルたちと戦った。彼のペースはシーズンを通じて優れたものであったので、彼が完走できなかったことは彼の失敗ではないだけに本当に残念だ。ヤルノのレースも短いものになってしまったが、力強い週末を過ごしていた彼にとっては落胆するようなものだろう。しかし、こういったことは起こり得るし、これから学んでポジティブな事柄を得て、プッシュを続けたい」

【HRT】

ダニエル・リカルド(18位)

 

「全体的に見れば自分のレースには満足しているし、この3戦での最高位になった。レース中はたくさんのマシンが何度もピットストップを実施していたから、僕がどの位置にいるのかはっきりわからなかったんだ。正直なところ、僕が何をしていたのかもわからなかったほどさ。最終的にはかなりいいマシンバランスを得られたし、いいタイムを刻むこともできた。もっと改善できる部分もあるから、向上できるようにしたいね。でも、成果を残せていると感じたんだ。シルバーストーンからニュルブルクリンクにかけては大きな前進を果たせたけど、今回もまた前進することができた。主なライバルたちの前に出たいし、レースディスタンスを走れることを証明したい。今日もっともポジティブだったのは、ピットストップにおいて適切な判断を下せたことだ。今後も努力して流れを維持したいね。今日のレースから、夏休みに笑顔になれる材料を得られたよ」

ビタントニオ・リウッツィ(20位)

 

「タフなレースだった。シケインで誰かに追突されてスピンしてしまったけど、そこまではいい序盤だったんだ。かなりタイムロスがあったし、マシンバランスも理想的なものじゃなくなってしまった。今週末のセッションはすべてがドライコンディションだったから、ウエットを意識したセットアップにするのはギャンブルだったよ。再びフロントウイングのトラブルに見舞われたことで、フロントタイヤに大きな影響が生じた。ノーズとタイヤを交換したんだけど、ひどいアンダーステアに悩まされたんだ。雨が降り始めた時にインターミディエイトタイヤに交換したんだけど、結局はソフトタイヤに戻すことになった。それでも、マシンバランスはあまり改善しなかったんだ。今回のレースが難しくなることはスタートする前からわかっていたけど、最後まで戦ったよ。夏休みが楽しみだけど、スパに向けたアップデートのために働き続けないとね」

コリン・コレス(チーム代表)

 

「伝統的にハンガリーGPは長いレースになるが、今回はコンディション変化によってなおさらそうなった。最後までコースにとどまることが重要だったのだ。リウッツィは序盤にトラブルがあり、21番手から最後尾まで後退してしまった。ピットストップはすべてうまく進んだが、残念ながらトニオはノーズ交換のために余計にピットストップを行わなければならなくなった。雨が何度か降ったが、それによって全体的に難しいレースになったものの、レースを通じていいペースを維持できた。ポジティブな面としては、ダニエル・リカルドがここまでの最高成績を残せたことが挙げられる。彼は3戦連続で堅実的にレースを終えたのだ。彼の学習スピードは速い。スパとモンツァという高速サーキットに向けて新しいアップグレードを投入するが、そこでは異なった空力設定が必要になる」

【ヴァージン】

ティモ・グロック(17位)

 

「今日は本当におもしろいレースで、本当に楽しかったと言わなきゃね。最高のスタートが切れて、ハイドフェルドやその他にも速いマシンの前に出られた上に彼らの前にとどまることができたんだ。路面が乾き始めるともちろん彼らは僕を追い抜けたわけだけど、僕は自分のレースに集中して後続とのギャップを築こうと努めた。その後、雨が降りだしたときにスリックを履き続けると決めたことは正しかったと思う。今日はコースにとどまっているのが簡単じゃなかったけど、最後はきちんと結果を出せた。トリッキーなコンディションにもかかわらず、すべての判断を適切に行い、すべての効果を生んだピットストップも最高だったチームの素晴らしいパフォーマンスだ。11レースという長丁場でハードワークを続けてきた皆にありがとうと言いたい。楽しい夏休みを過ごしてほしいな。スパでまた戦いに戻れるようにね」

ジェローム・ダンブロジオ(19位)

 

「とてもガッカリはしているけれど、コンディションは本当にタフだった。レースはとてもいいスタートで、それについては満足している。でも雨が降りだしたときにミスを犯した。スリックでステイアウトすべきだったのにインターミディエイトに履き替えようとストップすることを選んでしまったんだ。だからピットストップでかなり時間を失ったし、ピットインのボックス手前でスピンを喫してしまったこともきつかった。誰にもぶつけなかったのは幸いだったけどね。間違いなくベストレースではなかった」

ジョン・ブース(チーム代表)

 

「レースのオープニングラップはティモ(グロック)の信じられないスタートで幕を開ける。ウエットコンディションにおいて、通常のドライならば数秒は速いはずのマシンを相手に戦っていた。ティモの以降のレースは途切れなく進み、彼もしかりピットウオールのレースエンジニアしかり、いい判断を下したと思う。レースを3分の2ほど終えたあたりで雨に見舞われた際は特に、スリックで走り続けることを選んだ。ジェローム(ダンブロジオ)も素晴らしい走りだったが、インターミディエイトに履き替えるという彼の決断は正しくなかった。とはいえ、あのときのポジションを考えると、雨が降り続けていれば機能していたかもしれない。今日のピットクルーは称賛すべき仕事をした。難しいコンディションの中、安定した作業を見せてくれている。両ドライバーそれぞれ、最後のピットストップを行ったタイミングはピットボックスに進入する路面がとても滑りやすく、残念ながらそれにジェロームがつかまってしまった。全体的に、シーズンのこの時期における信頼性にはとても満足しているが、パフォーマンスの点ではまだまだやるべきことがあることは分かっている。チーム全体にとってこの数週間はまさにジェットコースターに乗っているような感じだった。この後は皆がその働きに十分見合った休みに入る。スパにはすべての充電を終えて戻れると確信している」

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