ソニー<6758.T>は28日、2012年3月期の連結業績予想(米国会計基準)について、当期純損益を600億円の黒字に下方修正したと発表した。従来予想は800億円の黒字で、前年同期は2596億円の赤字だった。

為替の想定を円高方向に見直したほか、欧米市場の低迷で液晶テレビの販売計画を下方修正した。さらに、通期予想の見直しで実効税率を従来より高く見込んだことも響いた。

通期の売上高予想も前年比0.3%増の7兆2000億円(従来予想7兆5000億円)に下方修正した。ただ、営業利益予想は従来予想である同0.1%増の2000億円を据え置いた。液晶テレビ事業は厳しいが、他の事業については、東日本大震災の打撃からの立ち直りが想定を上回っているという。トムソン・ロイター・エスティメーツによる主要アナリスト18人の今期の営業利益の予測平均は2050億円。

12年3月期の液晶テレビ販売計画は、欧米市場の低迷を織り込んで、従来計画の2700万台から2200万台に下方修正した。また、円高進行によって、7月以降の想定為替レートは、ドル/円を従来の83円から80円に見直した。ユーロ/円は115円で据え置いた。

記者会見した加藤優執行役・最高財務責任者(CFO)は、通期の液晶テレビ事業の赤字見通しについて「前年並みになるか、状況によってはそれ以上になることも覚悟しなければならない」と述べた。液晶テレビ事業は今期で8年連続の赤字の見通しで、従来まで今期の赤字幅は前期より圧縮するとしていた。前年同期の液晶テレビ事業の赤字額は750億円だった。

11年4―6月期の連結業績は、売上高が前年比10.0%減の1兆4949億円、営業利益が同59.0%減の275億円、当期純損益が155億円の赤字(前年同期は257億円の黒字)だった。震災の影響による売上高の減少や、ネットワークへの不正アクセスの対策費用が響いた。

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