バルト3国の一角を占めるリトアニア政府は14日、新型原発建設の独占交渉権を日立製作所・米ゼネラル・エレクトリック(GE)の連合に与えると発表した。年末までの交渉で詳細を詰め、受注が正式に決まる。日本企業が欧州で原発を受注するのは初めて。3月の東京電力福島第1原発事故後でも初の海外受注となる。菅直人首相は「脱原発・再生可能エネルギー重視」の方針を表明したが、原発輸出については静観した形だ。

北東部ビサギナス市に130万キロワットの改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)を建設、20年の運転開始を目指す。建設費は総額4000億円前後の見込み。日立連合のほか、米ウェスチングハウス・東芝連合が最新鋭の加圧水型軽水炉を提案していた。日立は中西宏明社長が6月にクビリウス首相と会談。原発運営会社にも出資する考えを伝えた。

リトアニアでは、旧ソ連製の原発2基が稼働していたが、事故を起こしたチェルノブイリ原発と同型の旧型だった。04年5月に欧州連合(EU)に加盟する際、EUの要請を受けて09年末までに2基とも運転を停止した。ラトビア、エストニア、隣国のポーランドとの4カ国共同で計画を進めており、これらの諸国に電力を供給する。

建設計画には国際協力銀行も融資する準備を進めており、日本にとっても国策となる。日立のABWRは、東電柏崎原発6、7号機などに採用された実績があるが、海外輸出は初めて。

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