エツミが8日に発売したテンバの「メッセンジャーカメラバッグ」は、同ブランドの「メッセンジャーバッグ」のデザインを継承しつつ、よりカメラ機材の収納に特化したカメラバッグだ。価格は2万3,100円。カラーは濃オレンジ、オリーブ、ブラックを用意する。

 メッセンジャーバッグとの機能面の主な違いは、メイン収納部の拡大とPC収納スペースの有無である。メッセンジャーバッグでは大サイズに17インチ、小サイズに15インチのノートPCを収納できるスペースを設けていたが、メッセンジャーカメラバッグはノートPC用のスペースを持たない。

左から濃オレンジ、オリーブ、ブラック

 拡大したメイン収納部は、よりカメラバッグとして機材の収納に特化したスタイルになった。クッションボックスを取り外し、カメラ機材の運搬以外にも使用できる点はメッセンジャーバッグを継承している。

縦の仕切り板が2枚、横の仕切り板が4枚付属している(本体カラーはオリーブ) クッションボックスは丸ごと取り外し可能
クッションボックスを取り外したところ

「メッセンジャーバッグ」のデザインを継承

 実際に発売済みのメッセンジャーバッグと並べてみた。フラップなどのデザインのほか、背面のメッシュ部分や底部の防水クッションも受け継いでいる。

正面から比較。左がメッセンジャカメラバッグ(濃オレンジ)。右はメッセンジャーバッグ(スモール/プラム) 背面のメッシュ部分も継承。メッセンジャーカメラバッグには背面ポケットがない
側面。サイドポケットがついた メッセンジャーカメラバッグの手提げハンドル
ショルダーストラップはメッセンジャーバッグのものと同形状。荷重がかかるとパッドが肩になじむ フラップ上部のジッパーも引き続き利用できる。スムーズに出し入れできるのは中級クラスの一眼レフカメラまで

 広くなったメイン収納部の収納例として、EF 24-70mm F2.8 L USMを装着したEOS-1D Mark IV、交換レンズのEF 100mm F2.8 L Macro IS USM(フード付き)、サンパックのクリップオンストロボ、GR DIGITAL IIIを収納してみた。レンズを装着したまま収納するとボディが少し浮いた状態になり、下部にスペースが残る。

EF 24-70mm F2.8 L USMを装着したEOS-1D Mark IV、EF 100mm F2.8 L Macro IS USM(フード付き)、サンパックのクリップオンストロボを収納。まだ大きくスペースが余っている EOS-1D Mark IV、EF 24-70mm F2.8 L USM、EF 100mm F2.8 L Macro IS USM(フード付き)、サンパックのクリップオンストロボを収納。中央手前はGR DIGITAL III

 また、大口径望遠ズームレンズを含んだ収納例が以下の写真である。AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-200mm F2.8 G(IF)は70-200mm F2.8の中でも約87×215mm(最大径×全長)と長めのモデルだが、はみ出ることなく収納できる。

カメラは縦位置グリップ付きのD300。AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G(IF)を装着している 下部にはAF-S DX Zoom-Nikkor ED 12-24mm F4 G(IF)、Ai AF Nikkor 35mm F2、Ai AF Nikkor 50mm F1.4、AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-200mm F2.8 G(IF)、クリップオンストロボSB-800、GR DIGITAL IIを収納。レンズはいずれもフード付き

普段使いにも配慮

フラップを開けたところのポケット。いずれのポケットも底部までの深さがある

 メイン収納部以外に細かなポケットを用意しているのがメッセンジャーシリーズの特徴だ。フラップを開けたところにもペンや小物を収納できるポケットが多数存在する。

 加えて、メッセンジャーカメラバッグはゆったりとしたサイドポケットを両側に備える。これが思った以上に使いやすい。オフカメラシューコードやストレートブラケットを収納するのにも向くのだが、財布やクロスなど、手に持ちきれないものをとりあえず放り込むのに便利だった。細かな専用ポケットもいいが、いざというときに融通が利くポケットの存在は心強い。

 さらにサイドポケットの内側と外側に用意されたマチのないポケットは、使用しないときでも邪魔にならない。貴重品をこのポケットに入れておくと、置いておいたバッグの中身を物色されても見つかりにくいのではないだろうか。

サイドポケット部のマチ無しポケットにiPhone 3GSを収納。サイドポケット内には繋がっていない サイドポケットの中にもマチのないジッパー式ポケットを装備

 また、フラップのポケットが左右2つから中央1つになったのも筆者には嬉しいポイントである。中が広くなったため、印刷した地図などを楽に出し入れできる。色分けされた記録メディア用ポケット(CFサイズ×4)も備えている。肩に掛けたままでもアクセスしやすいため、サイドポケットとともに重宝している場所だ。

フラップのポケット

 そして地味ながら嬉しいポイントとして、新たに備わったフラップ部分のベルクロ消音機構がある。最近のクランプラー製品なども採用している機構で、バッグ側のベルクロを覆うことで張り付きを無効化するもの。フラップを開ける際の「バリバリ」音が気になる向きには魅力的なポイントだろう。

ベルクロ消音機構 ベルクロ使用時は裏側に収納できる

 筆者が使用しているメッセンジャーバッグ(スモール)は、フラップがまっすぐ張り付かないとバックルが留められない。荷物が多いときなどは斜めに張り付いてしまいがちで、その度に再度閉めなおす手間がよく発生していた。ベルクロの受け側を買ってきて覆ってしまえばよいのだが、最初から対策されているのは有り難い。

 気になった点は、雑誌や書類の収納に適する収納スペースがないことである。メッセンジャーバッグでは背面に角2の封筒も折らずに収納できるポケットを持っていたが、メッセンジャーカメラバッグにはそれに類するスペースがない。クッションボックスと本体の隙間に雑誌を差し込むことはできるが、多少の痛みは覚悟したほうがよさそうだ。

クッションボックスとバッグ本体の隙間に雑誌を入れてみた。この判型で横向きだと厳しい 同じ雑誌を縦向きに入れたところ。こちらのほうが出し入れしやすい

今後のシリーズ展開にも期待

 メッセンジャーバッグと比較して、より“カメラバッグ”として頼れる製品になった印象だ。もちろん混雑した電車に乗ることなどを想定すればスリムなメッセンジャーバッグのほうが都合はよいのだが、撮影がメインの外出時は断然こちらが使いやすい。

 撮影中にバッグを地面に置き、手提げハンドルでラフに引きずり回すような使い方ができるのもこのスタイルのカメラバッグならでは。タウンユースを意識したカメラバッグは自立しづらいものも多いため、撮影中の使い勝手は大きく異なる。

 それでいて、細かなポケットなど普段使いにも配慮されているバランス感覚がこのメッセンジャーカメラバッグの魅力だろう。今後のシリーズ展開にも期待したい。

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