フェラーリのルカ・ディ・モンテゼモーロ社長は、レギュレーションによってサードカーが認められていたら、ミハエル・シューマッハはメルセデスではなくフェラーリと契約していただろうとの考えを語った。

昨年、チームは負傷したフェリペ・マッサの代理をシューマッハに依頼したが、首のケガが完治していなかった7冠チャンピオンは辞退せざるを得なかった。モンテゼモーロによると、この一件がF1復帰に対するシューマッハの気持ちに火を付けたといい、状況さえ許せば、彼はメルセデスよりフェラーリを選んでいただろうと言う。シューマッハの移籍を"過ち"と弾劾しながらも、モンテゼモーロは、彼が新チームにフェラーリの技術情報を持ち込む心配はしていないと述べた。

「私はシューマッハのことが好きだし、このシナリオを書いたのは私だ」と彼は言う。「レースの世界に戻りたいという彼の願望を呼び覚ましたのは私だし、正直に言うと、彼がフェラーリ以外のマシンに乗るなんて想像もしてなかったんだ。サードカーさえ使えたなら、違っていただろう。サードカーを走らせることができたなら、いくらメルセデスに関心を持とうと、シューマッハはフェラーリのために戦ってくれたはずだ。だが、今や彼は、競争相手であり、他の多くと同じ敵の1人だ。彼がわれわれの開発情報を持ち去ったという心配はしていない」

モンテゼモーロは長らく3台体制を支持してきたが、F1の利益のために小規模チームに対し、シャシーを供給することにも前向きな姿勢を見せる。3月14日(日)に迫るシーズン開幕戦に向けて、新チームのいくつかの状況に疑問が生じる中、このコメントは発せられた。今週、またしてもバーニー・エクレストンF1 CEOは、カンポスとUSF1が初戦に出場できるかどうか怪しいと語り、前者に至っては、実際にまだ投資家を募集中であることを認めている。カスタマーカーを使えば小規模チームは資金的に助かるとモンテゼモーロは述べ、全体としてF1の利益につながると語った。

「もう少し広い視野で考えたい。サードカーの可能性について述べてきたが、何もフェラーリだけで3台使う必要はない」と彼は言う。「こういうのはどうだい。私はアメリカでも、ドイツやオーストラリアのチームでも、喜んでフェラーリを提供しよう。彼らはそれを好きに管理すればいい。一からマシンを作るのに比べたら、出費は大幅に減るはずだ。そして、彼らは才能や強さを持ったドライバー、あるいは可能性を秘めた若手を乗せる。私は、(フェラーリ、チーム代表ステファノ)ドメニカリに言ったんだ。われわれのようなチームが、ほかのチームにマシンを提供する可能性について検討してほしいとね」

カスタマーカー論争はF1にとって新しいものではなく、マシンのシェアはFIAのレギュレーションによって禁止されている。つまり、2010年を戦う13チームはすべて、完全に独自設計のマシンを走らせることになる。参戦して4年、トロ・ロッソにとっては初めての経験だ。2008年にはデビッド・リチャーズ率いるプロドライブが、マクラーレンのカスタマカーを使ったF1参戦を申請したが、他のチームの反対に遭い、断念している。

シューマッハは断腸の思いでフェラーリを去ったとモンテゼモーロは考えている
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