「ばあさんが僕に‘本を出せ’と言っていたんだと思う」

 そうしみじみと語るのは、来年1月4日放送のフジテレビ系「新春ドラマスペシャル 佐賀のがばいばあちゃん」(後9・0)の原作者で、かつて漫才コンビ「B&B」として活躍した島田洋七。原作では、少年時代に佐賀県の母方の祖母・サノに預けられ、貧しさにもへこたれず、たくましく生きたサノとの日々がつづられている。

 80年代の漫才ブームの後、タレントとして活動する傍ら、洋七は当時の思い出をまとめて自費出版し、講演先で販売。やがて口コミで広がり、2004年には徳間文庫から「佐賀のがばいばあちゃん」として発売され、「がばいばあちゃんの幸せのトランク」「がばいばあちゃんの笑顔で生きんしゃい!」と合わせた「がばいシリーズ」は270万部を突破するベストセラーになった。

 13年前に初めて自費出版し、その後もう1度、出版したという洋七は、「普通、自費出版2回はやらないですからね。今、考えてみれば、それだけ長くかかったからヒットしたのかなという感じがしますね。そうさせたのはこの本の内容でしょう。内容といったって、僕が考えたわけでもなく、ばあちゃんのノートから引っ張り出して書いただけなんです。でも、その通りやってよかったなと思っています」と話す。

 サノが81歳の時、洋七に渡した5冊ほどの大学ノートにつづられた言葉が基になっている。

 「‘コツコツやってもなぁと思う前にコツコツせえ’‘来年、頑張ろうと思う前に、まず来年まで頑張れ’とか、そんなのが150くらいあって。中学校の時の言葉が1番、面白かった。‘おれはアホかなぁと思わんでも、みんな知ってる。だから早く学校行け’と、書いてありました。ちょっと悩んでたら、続いて‘お前の頭では解決せんから学校行かんか’とあって、ホッとしました」とか。

 ドラマで、泉ピン子がサノおばあちゃんにふんしたシーンを見て「雰囲気はまさにそう。眼鏡はそっくり。すごく、ばあちゃんに似てますね。ほかの人だったら、佐賀弁を短期間であれだけ覚えられないです」と感心する。来年には舞台化され、洋七自身がばあちゃんを演じる予定。目下、台本を執筆中だという。

広告